はじめて自分で作ったお弁当を職場に持参した日
「こんな感じで良いのかな!?」
前日の夜に作った鶏そぼろと卵そぼろをご飯の上に敷き詰めて、
おかずを少し入れたお弁当を作った。
自分と妻用にそれぞれ簡単ではあったが、はじめて作ったお弁当。
そして、自分以外の人間にお弁当を作るようになるとは思わなかった。
独身時代の一人暮らしは料理はするものの毎週決まったルーティンで過ごしていた。
包丁を使わないようなカット野菜やあらかじめうす切りにされた豚肉等を焼いたりする程度のものを食べていた。
ご飯は実家からのものを週末まとめて炊いて冷凍庫の中にストックしていた。
当時は、仕事がかなり忙しく帰宅はいつも21時頃だった。
家で食事にこだわる時間など全くなかった。
ましてや、お弁当など作る時間なんてものはなかった。
そして、まともな食事は昼食の職場で食べる社食と休日に食べに行く定食屋等の外食くらいだった。
そんな生活がしばらく続くと、
会う人会う人に、「少し痩せた?」、「ちゃんとご飯食べてる?」
と心配されるようになってしまった。
自分的には毎日3食食べていたので、食事に関してはあまり心配していなかったが、
仕事での疲労も重なって心配されていたのかもしれない。
本当にこの時期は必要最低限の食事で精一杯だった。
しかし、妻との出会いがあったことで、食事に対する意識が大きく変わった。
妻は料理が得意で、美味しい食事を作ってくれることが多かった。
最初は、自分が食べたいものや妻の得意料理を作ってもらっていたが、
次第に妻と一緒に作ることも多くなり、
自分でもチャーハンや煮込みうどんなどの簡単な料理をするようになった。
それでも、結婚当初の昼食は職場の社食を食べていた。
比較的安価な350円程度で食べれるため、安さに甘んじていた。
そんなある日、
「鶏そぼろ弁当だったら作れるかも…」なんて思い、スマホでレシピを見ていた。
「鶏挽肉、醤油、みりん、・・・これだったら作れる。」
なんて思い、妻に「作ってみようかな!?」と提案してみた。
そして、生まれて初めてお弁当のための仕込みをした。
鶏そぼろを作るのは思っていたほど簡単だった。
翌日、自分で作ったお弁当を初めて食べた日は、
いつもよりゆっくり味わいながら食べていたように思えた。
それと同時に、
高校時代に毎日お弁当を作ってくれた母への感謝
妻もおいしく食べてくれているかなという期待
美味しく作れたという達成感
作ってみないとわからなかったいくつもの感情を感じることができた。
今回は鶏そぼろ弁当という簡単なものだったかもしれないが、
作って分かったことのほうが多く、改めて挑戦してみて良かったと思えた。
今後も少しずつレパートリーを増やしながら、
週に2回程度はお弁当を持参する日になれればいいなと思う。
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