好きの芽

ファンの定義ってあるんですかね。
ファンクラブに入会すると、アーティスト側から「あなたは私のファンですね」って囲ってもらえたような気がする。ただ、ライブの為に遠征したり、グッズを何万円分も購入している人達と比べると、自分にはそこまでの情熱はないのかもしれない…とちょっと落ち込んでしまう。自分には自分なりの応援の仕方しか出来ないから、他と比べても仕方ないんだけれど。

某有名番組に出演して以降、私の好きなアーティストに対する批判が出てきてtwitterのTLがにわかに殺伐としている。彼らが多くのメディアに露出することで技術が消耗品の様に扱われることや、その特定のアーティストを応援しても、同じ業界の他アーティストだったり業界そのものに関心がない新規のファンが増えていくことを、従来の業界ファンが危惧する気持ちはなんとなく分かる気がした。他の業界に例えるのはあれかもしれないけれど、お笑いとかアイドルとかでもあることなんだろうなぁと思う。どの世界にも歴史はあるし、長く応援しているファンほど知識も深い。それを調べたのも覚えたのも愛情があるが故だろうし、だからこそ新規のにわかファンに簡単に業界を語ってほしくないんだろうな、と思う。
私は、アーティストが売れていくにつれて批判が上がるのは当然だから、言いたいことがある人はどんどん言ったら良いと思ってる。プロのアーティストだって思うことがあるならば彼らの武器を用いて声を上げていったらいい。そこで諍いが生まれても、それすらもリリックにしていく業界なんだから。正直不謹慎だけど、少しだけわくわくもしている。ど新規の素人に言えることなんて何もない。初心者マークのドライバーにも優しくしてくださいよ…とは思うけど、ここから私が深くこの世界に潜っていくのかどうかはまだ私自身にすら正直分からないのだ。ただ、タワレコに行って今まで見向きもしなかったHIPHOPのコーナーに真っ先に足を運ぶようになった自分のことが嫌いじゃない。どんな入口だったとしても私の人生の中で彼らの音楽やジャンルに出会えたことに感謝している。多分この論争はこれからもずっと続くだろうけど、批判に目くじらを立てるよりも、私は私なりの「好き」を大事にしながら、この芽を伸ばしていきたいなぁと思った、にわかの独り言。

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