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「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023/11/17公開)」観ました!




○前置き

 まさかの鬼太郎が誕生する経緯の映画化! なぜ今この作品が作られたのかと思ったら、水木しげる先生の生誕100周年だったからなんですね。とてもめでたいですね!

 幼いころから見ていた鬼太郎。おそらく私が最初に出会った鬼太郎は、アニメの第4期だと思います。といってもまだまだ幼かったのでしっかり見ていたわけではありませんが……。

 それから時が経ち、私が本格的に見始めたアニメ作品が第5期でした。まさかこのシリーズで猫娘に惚れると思っておらず驚きました。それ以前の猫娘とは変わったビジュアルがとても可愛らしかったですね。なんというか「鬼太郎の幼馴染のヒロインポジションの少女」というイメージでとてもかわいかった記憶があります。それでいて頼りになるのも良かった。
 猫娘だけじゃなく、ろくろ首のお姉さんとの関係も良かった記憶があります。お互いの恋愛を応援していたような……。

 第5期は、少年漫画原作のような燃える演出やパワーアップ演出があったような記憶があります。それもまた新鮮で良かったですよね。思えばここから鬼太郎の既成概念を変えていけるきっかけとなったターニングポイントだったと思います。この時の猫娘も水木しげる先生的にはOKだったと伺いましたが、どうだったかな……?

 おそらく、この頃にコンビニで売られていた墓場鬼太郎やゲゲゲの鬼太郎の廉価版? のマンガを買ってもらって読んだんですよね。やっぱり鬼太郎の第1話にはめちゃくちゃ驚いたしめちゃくちゃドキドキしながら呼んだ思い出。毛ってなくなるんだとか、指鉄砲って指がなくなるんだ(たしかそうだったはず)、鼻毛ミサイル? を使って女の子の妖怪に下品だと言われていた記憶がありますw サザエ鬼がこわかった……。

 そして第6期。ビジュアルは5期以前の姿のイメージですが、スラっとしてキリっとしてかっこいいモデルのような美少女の姿で発表されて驚きました。イメージはそれまで通りなのに、等身が伸びただけでここまで変わるのか……と。もう見た目だけで好きです。こういうクールな美少女も大好き。
 大好きな沢城みゆきさんが鬼太郎を演じているというのに、残念ながら第6期は最初の数話しか見られていないという不覚! なのでこの作品も配信で見られたら見たいという所存。ネトフリかアマプラでまだ見れるのでしょうか。バンダイチャンネルはどうかな。

 とまあ、前置きという名の思い出語りはここまでにして本題に入ります。


○感想

 今作は鬼太郎が生まれる前の経緯が描かれるという、いわゆる前日譚ですね。世界観は予告を見てもわかる通り、第6期の鬼太郎世界で描かれています。
 冒頭でも述べたように、今この時期に鬼太郎の前日譚が公開されると映画館の予告で見た時は驚きました。第6期の放送はだいぶ前だったような……。と調べましたら2018年から2020年まで放送されていたようですね。放送期間も従来のシリーズと同じくらいの期間だったようです。

 え、第6期が放送終了してからもう3年も経ってたんですか……? つい一昨年くらいまでやってたような記憶が……。時の流れって早い。

 予備知識は予告以外で入れていなかったので、予告や話の流れから鬼太郎が誕生の秘密に立ち会うのかと思ったらどうやら違う……。原作の要素を基に新たに書き起こしたシナリオとなっていました。そこを膨大に膨らませて描くのねぇ! と。そして第6期の世界観につなげていくと。

 最初は思っていた展開と違い、しかも人間ドラマパートが長くて「私はこれ好きだし、この描写が大事なところに繋がっていくんだろうなと思うけども、合わない人には合わないかもしれない」と観賞しながら思っていました。
 わかりやすく例えるならサスペンスやミステリに近い形式でした。でもそれがだんだん面白くなっていくんですよねぇ。

 いやマジで観ていくうちに、その人間ドラマに引き込まれていくんですよ……。そしてそれがだんだん良からぬ方向に……。すっげえ胸糞悪かったですw でもそれが良い。
 それをそういう風に解釈してきたか! 原作の大事な部分をそういう風にアレンジする! なるほど! となりました。墓場鬼太郎読んでください。これはおもしろい!

 サヨさんに惚れました。トキヤ少年も良い……。

 この時代背景的にも、年代がシナリオにうまく絡み合っていてそれがまた良かった……。個人的に11月は戦争に関わる作品に触れる機会があるな、と思いました。

 墓場鬼太郎の雰囲気を感じつつも、当時の風刺をしているようにも感じる。水木しげる先生作品の雰囲気も感じ、だからこその切なさと重さ、ダークさ。そして妖怪の不思議な要素が密接に絡み合った良い作品だと感じました。
 作風のタッチが初期の劇画タッチを想起させる現代のイラストタッチだからこそ、それが引き立っているように感じました。人間ドラマがとても良い……。

 そして、なるほど! そう繋がるのか! と。

 記者も良いキャラしていた……。そして猫娘が相変わらず美人。

 ただ、これはあくまで『前日譚』ということを頭に入れてみたほうが良いと思います。そこを念頭に置き、観賞するとめちゃくちゃ感動します。


○入場特典とパンフレット


パンフレット

 パンフレットの内容は、この映画を作るに至った経緯のイントロダクション、キャラクターのプロフィールと設定画。そしてまさかの劇中登場の記者による記事も掲載されていました。これは買いです! 950円!


入場特典

 入場特典はビジュアルカード。ビジュアルがめちゃくちゃエモすぎて泣きました。


○おわりに

 今日は平日だし寒いし天候もよろしくないので、さすがに劇場はがらんとしていました……。でもその寂しさがまた映画の良さを引き立てていたような気がします。

 最後、エンディングにはイルカはいらないかところで、観客が絶えずすすり泣く音が聞こえてきました。マジで、しっとりしていてでも爽やかさがあるこの終わり方よ……。マジでいい作品でした……。
 エンディングもあの曲のアレンジなのが良い……。カランコロン……。

 マジでしっとりした気分になりたいときにおすすめの映画です。この季節に観るからこその良さがあります。

 帰り道の寒い中、雨に打たれながら帰るとさらにエモさを感じる作品でした。

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