レノファ山口を救う”ファンタジスタ”吉濱遼平


直近4試合2勝2分0敗と立て直しつつあるレノファ山口。若手の台頭と新加入組の戦術理解の向上など様々な要因が考えることができる。その中で数字としての結果、インパクトを残している”吉濱遼平”についてフォーカスしたい。


基本プロフィール

選手名:吉濱遼平
生年月日:1992年10月24日
出身:神奈川県
身長:172cm
ポジション:ST,WG,OMF,CMF,SMF
背番号:14
チームキャリア
1999年 - 2004年 セリエフットボールクラブ
2005年 - 2007年 川崎フロンターレU-15
2008年 川崎フロンターレU-18
2009年 - 2010年 神奈川県立大師高等学校
2011年 - 2012年 松蔭大学
2012年4月 - 同年12月 湘南ベルマーレ
(特別指定選手)
2013年 - 2014年 湘南ベルマーレ
2013年5月 - 同年12月
福島ユナイテッドFC(期限付き移籍)
2015年 - 2016年 ザスパクサツ群馬
2017年 - 2018年 FC町田ゼルビア
2019年 - レノファ山口FC


J2屈指のキック精度

利き足の左足はJ2屈指の精度を誇る。第17節横浜FC戦で後半アディショナルタイムにゴール前中央に与えられたフリーキック。擦り上げながら蹴ったボールは美しい弧を描き、壁を超え、バウンドするくらい落ちたボールはゴールの左隅に吸い込まれた。このフリーキックはJ1での試合でも決まったであろう完璧なキックだった。

次節の第18節ファジアーノ岡山戦での89分にまたしても吉濱遼平劇場が山口サポーターを喜ばせる。左サイドで三幸からのパスを受けた吉濱は中へクロスを送った。と思いきや、そのキックが無回転となり直接ゴールネットを揺らした。偶然ゴールに入ったと誰もが思ったが、本人は狙ったとのこと。スタジアム全体を驚愕させた左足のキックはDAZN週間スーパーゴールにノミネートされた。この2試合で勝ち点を取れるか取れないかは非常に重要で、浮上のきっかけを掴みたいチームにとって意味合いの大きなゴールとなった。また2ゴールいずれもビハインドの状況で迎えた試合終盤に点を決めきる心臓の強さも魅力的である。


チャンスを見逃さいゴール前への飛び出し

第18節FC岐阜戦では高木大輔のクロスを山下敬大がシュート。そのこぼれ球をPAエリア内に進入していた吉濱が押し込みゴールを決めた。高木大輔が裏に抜けると、山下敬大がゴールへ突進するかのように走り込む。すると岐阜DFは山下を意識しすぎるあまり、ゴール方向を向きながら下がる。

そこでDFと中盤の間にスペースが生まれ、それを見逃さなかった吉濱がギアを上げ進入。味方からのクロスが直接繋がったわけではないが、そこに走り込むことによって、良い反応でこぼれ球を拾い先制点を決めることができた。

ボールを受ける位置と判断を変える力

現代サッカーにおいて最も効果的なボールを受ける位置であるとされるハーフスペース。そこで味方のパスを引き出すことができ、スルーパスやサイドへの展開など相手の嫌がる位置で相手の嫌がるプレーをできるところは強みであろう。相手はハーフスペースで受けられることを嫌うわけだから当然そのスペースを埋めに来る。そのためハーフスペースには相手DFが密集し、ときには3人に囲まれることなどがありプレーの選択肢をかなり制限される。シュートやキーパスを防がれた状況を瞬時に判断し、密集地帯でパスを受けたということを最大限に生かしたプレーを即座に選択する能力はチームのアクセントになれる。

守備面は改善の余地あり

レノファ山口はハイプレスを志向するチームで、吉濱の意識は低くない。前からコースを限定しながらプレスをかけるが、インターセプトできる場面で軽い対応も時折見られる。奪いきる守備は多くない。


レノファ山口を経由しステップアップを狙う

レノファ山口と言えば、G大阪に移籍した小野瀬康介や大分トリニータのオナイウ阿道などJリ 1で活躍する選手を輩出している。吉濱も彼らと同様にレノファ山口で結果を残し、ステップアップする可能性を十分秘めた選手であると考える。
現在、私が山口に住んでいることから是非ともレノファ山口として昇格してほしいのが本音ではあるが。上記の特徴を存分に発揮し、センセーショナルな活躍で、チームを上位に導いほしい。この記事を読んだことでこれから山口の天才レフティーに少しでも注目してほしいと願う。



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