VOLA『Applause Of A Distant Crowd』

甘美なヴォーカルと、モダン・プログレッシヴ・メタル~70年代プログレッシヴ・ロックにエレクトロニック、アンビエントを織り交ぜ、メロディアスなサウンドにまとめ上げた前作『Inmazes』。本作は、それから2年ぶり2枚目となるニュー・アルバムだ。今回もその手法やスタイルにこそ著しい変化は見られないものの、コーラス・ワークに磨きをかけ、アンビエント感を増したサウンドは、よりヴィヴィッドで立体的な音像に。持ち味のドラマチックな展開も健在で、へヴィでダークなギター・リフを温かなシンセ・ポップで包み込んでいくグラデーションが心地いい。同郷、デンマークの至宝と呼ばれるMEWをも飲み込んでしまうようなさらなる深化を見せつけてくれた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?