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アレデライフ!

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ふたごの片割れ、木川田みらい、中学生。両親が死んだので、ひとりになりたくて、廃寺生活はじめました。ユーレイ一体と同級生一人がゆるくかかわる、悲しみが癒せたらな的物語。
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記事一覧

アレデライフ!(7)

「木川田、これって何の荷物かを、俺、聞いても大丈夫か?」 「うーん」 プリント係のもりたろ…

高橋照美
2年前
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アレデライフ!(6)

9.曲がった道、ぶつ切れの今「寝袋の洗濯は30泊ぐらいに一度」、と、どこかに書いてあったは…

高橋照美
2年前
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アレデライフ!(5)

8. お湯、水、廃墟の便所掃除。 市民プールのシャワー室。入場券を券売機で買った。コンビ…

高橋照美
2年前
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アレデライフ!(4)

7.風呂問題と2秒とワタシ青頭巾和尚が仮に「ゆうれい」だとすると。 今の私にとって「ゆう…

高橋照美
3年前
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アレデライフ!(3)

6.君の名前 もりたろう、ではなくて森林太郎の太が欠けているやつ、じゃなくて森林あきらは…

高橋照美
3年前
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アレデライフ!(2)

4.わたしにはゆめがある(前回投稿分のつづき)他人と話をしないぶん、書物と漫画は好きだ。…

高橋照美
3年前
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アレデライフ!(1)

1.わたしがきた廃寺、、、。 あたりは、草ぼうぼう。 虫よけスプレーをものともせずに、刺してくる虫だらけ。 人の住んでいない寺。  ふだんの暮らしなら、近づいてみる気にはならない。 誰かが、「秘密基地」にした、あとがある。でもそれも、十年または二十年も前のようだ。 「誰か」達がそのとき子供で、「誰か」達がそのときクスクス笑いの秘密を持ち、いまごろはオジサンやオバサンになっているのだろう。 大切にしまわれた段ボール箱の蓋がぼろぼろにやぶけて、ビックリマンチョコの包み紙がい