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ゴーヤーの栄養価はスゴい!

夏野菜の定番、ゴーヤーにはどのような栄養素が含まれているのか。

その栄養素を満遍なく摂取する方法、および効率よく吸収する調理方法について解説します。
(記事の文末に動画を貼っています)

ビタミン&ミネラル

ゴーヤーの栄養素を代表するのは、ビタミンCです。
100g当たり、ビタミンCを76mg含みます。

ビタミンCは一般的に熱に弱いビタミンですが、ゴーヤーのビタミンCは熱にとても強い特長があります。

ゴーヤーチャンプルー(炒め物)を食べても、ビタミンCがしっかり摂れます。

ビタミンC以外では、
ビタミンK、葉酸、鉄、カルシウム、
マグネシウム、カリウム、βカロテン、
食物繊維
などが含まれています。

さらに、ゴーヤー独特の栄養素が2つあります。

モモルデシン&ククルビタシン

モモルデシンはゴーヤーの苦みをつくっている成分です。

胃液の分泌を促して胃腸の粘膜を保護したり、胃腸を刺激して食欲を増進する作用があります。
この作用が夏バテによいと言われる由縁です。

また、血糖値を下げる効果も期待できます。

ゴーヤー独特の栄養素、2つ目はククルビタシンです。
これも苦み成分の一つで、ゴーヤーやキュウリなど瓜科の野菜に含まれます。

高い薬用価値を持ち、強い抗酸化作用を持っています。
研究段階ですが、ククルビタシンはガン細胞の増殖を抑制し、他の抗がん剤とも併用できることが解明されつつあります。

大腸がん抑制効果

ゴーヤーの抗腫瘍効果は、ククルビタシンだけではありません。
近年、新しい物質が続々と発見されて、その研究報告が相次いでいます。

まずは、[ゴーヤーの成分BG-4によって大腸がん細胞が死滅]という研究です。

この実験では、代表的な大腸がん細胞を2種類使い、ゴーヤーから抽出された生物活性ペプチドであるBG-4の抗がん作用を調べています。

BG-4は大腸がん細胞の増殖(コロニー形成)を抑制しました。

卵巣がん抑制効果

次の研究は、[ゴーヤー抽出物が卵巣がんの成長を阻害し、抗がん剤の効果を高める]です。

この研究では、以下のことを証明しています。 

1.ゴーヤーの抽出物が卵巣がん細胞の増殖を抑制し、アポトーシス(自然死)に導入した。  

2.ゴーヤー抽出物は、卵巣がん細胞の遊走(運動性)および浸潤(周りの細胞に広がること)を阻害した。

3.ゴーヤー.抽出物は、マウスに移植した卵巣がんの成長を阻害した。  

4.卵巣がん治療に使われる代表的な抗がん剤であるシスプラチンとゴーヤー抽出物を併用することで、卵巣がん細胞の増殖およびマウスに移植した卵巣がんの成長を顕著に抑制した。

以上の結果より、ゴーヤー抽出物は卵巣がんに対して強力な抗腫瘍効果を持ち、さらにシスプラチンの感受性(腫瘍への効果)を高める可能性がある、と結論づけています。

膵臓がん抑制効果

すべてのガンの中でもっとも5年生存率が低いのが膵臓がんです。
膵臓がんに関する研究報告もあります。

一つ目は、[ゴーヤーの絞り汁(ジュース)が膵臓がんの抗がん剤耐性を克服し、治療効果を高める]

この研究では、膵臓がん治療に使われる抗がん剤ゲムシタビン(ジェムザール)が効かなくなるメカニズムを阻害して、がんの増殖を抑制することを発見しました。

もう一つは、[ゴーヤーの絞り汁(ジュース)がマウスにおける膵臓がんの成長を抑制する]

この実験では、ゴーヤージュースの「予防的な投与」でも「治療的な投与」でも、腫瘍が成長するのをほぼ完全に抑えることができたということです。

この他にも、ゴーヤーの抽出成分が、肺がん、肝臓がん、前立腺がん、咽頭がんの増殖を抑制した、という研究報告があります。
今後のさらなる解明が楽しみです。

ワタの栄養価もスゴい!

先に公開したカボチャの記事で、「カボチャの種やワタは果肉よりも栄養豊富」と書きました。

では、ゴーヤーの種とワタはどうなのかと言うと・・・やはり栄養価が高いです。
ビタミンCは、緑の果肉部分の約3倍もあります。

「ワタは苦い」「苦いから取るんでしょ」と思っている人が多いようです。

でも、ワタは苦くはありません。
先入観を持たず、普通に食べてください。

ワタを使ったレシピとしては、素揚げ、スープの具材として(玉子スープなど)、玉子キャベツ焼き、などがレシピサイトで紹介されています。

ワタに関して補足すると、ゴーヤーはワタから傷み始めます。
2日以上保存したい場合には、ワタをしっかり取ってから濡らしたキッチンペーパーを入れてから冷蔵庫に入れてください。

ゴーヤーチャンプルーは私の定番レシピですが、
ゴーヤーと豚肉の味噌バター炒めを最近作りました。

それ以外では、
ゴーヤーの天ぷら、ゴーヤー肉詰め、
暑い夏にはゴーヤーの酢の物もお薦めです。

ゴーヤージュースの作り方もレシピサイトに載っていますので、がん予防の関心が高い方はチャレンジしてみてください。

まとめ

ゴーヤーを代表するビタミンCは、100g当たり76mg含まれます。

ワタには、その約3倍も含まれます。 
しかも、熱に強い特長があります。

それ以外では、ビタミンK、葉酸、鉄、カルシウム、カリウム、βカロテン、食物繊維が含まれます。

また、ゴーヤー独特の苦み成分であるモモルデシンは、胃腸の粘膜を保護する、胃腸を刺激して食欲を増進する、血糖値を下げるなどの効果が期待できます。

もう一つの苦み成分、ククルビタシンも高い薬用価値を持ち、強い抗酸化作用を持っています。 

また、ゴーヤーに含まれる数種類の物質が、大腸がん、卵巣がん、膵臓がんなどのがん細胞の増殖を抑制し、他の抗がん剤とも併用できることが解明されつつあります。 

この記事の内容については、動画もアップしています。
合わせて、ご覧ください。


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