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AGEsの恐怖! 体を糖化させる食べ物ワースト3

体内で余分な糖質があると、AGEs(最終糖化産物)が発生して糖化が起こります。
さらに、糖化してしまった食品を食べることによっても、体の糖化は進みます。

糖化は、老化を促進させるだけではなく、あらゆる生活習慣病につながります。

今回は、糖化の恐ろしさ、AGEsを大量発生させて、体を糖化する食べ物(食品群)3つに絞って解説します。 
(記事の文末に動画をアップしています)

糖化とは何か 2つのパターン

おそらく皆さんは、活性酸素が細胞や組織を攻撃することによって起こる「酸化」については、よくご存じだと思います。
今回は「酸化」ではなく「糖化」です。

食事で摂った余分な糖質があると、代謝プロセスを経て、最終的AGEs(最終糖化産物)となります。
それが体内のタンパク質と結びついて、タンパク質が変性して細胞を劣化させます。

これが、糖化の一つです。

もう一つは、すでに糖化した食品を食べた場合です。
体はそれを分解代謝するシステムを備えていないので、体の糖化が進んでしまいます。

糖化が進むと肌のシワやくすみ、シミとなって現れます。
いわゆる「老化」です。

糖化は酸化よりも恐ろしい?

糖化は、体の臓器や組織にダメージを与えます。
すると、動脈硬化や糖尿病合併症、骨粗鬆症、サルコペニア、アルツハイマー病、白内障など、さまざまな病気の原因になります。

酸化も糖化も、体を傷つけて老化や病気の引き金になるのは同じです。しかし、現代では酸化よりも糖化の方が、より恐ろしく、より警戒が必要だと言われています。

その理由は、ある程度の酸化(活性酸素)に対しては、体が防御機構を備えているのに対して、糖化に対しては体の防御機構がないからです。

呼吸で取り込んだ酸素の1〜2%は活性酸素です。
活性酸素は、人類始まって以来ずっとあります。

したがって、体はそれに対して防御機構を備えるようになりました。

一方で、糖質の過剰によって起こる糖化は、長い歴史の中で人類は体験したことがありません。
人類は、そのほとんどが飢餓の歴史です。

したがって、糖化への体の防御機構は備わっていないのです。

体を糖化させる食べ物 ①高GI食品

では、どのような食べ物によって糖化が進むのでしょうか。
代表的なもの3つをピックアップします。

一つ目は高GI食品です。
GIとは、グリセリックインデックス。
食後血糖値の上昇を示す指標です。

グルコース(ブドウ糖)を100として、血糖値が急上昇しやすい食品ほど高い数値になります。
当然ですが、血中にブドウ糖が多ければ多いほど、タンパク質と結合しやすくなります。 

食品毎のGI値を表した図です。

GI値が70以上だと高GI食品だと言われます。 

あくまでも大まかな傾向ですが、精製された米や小麦、それらを原材料として作られた食品のGI値が高い傾向があります。
食物繊維がほぼ残っていないため、素早く吸収されて、血糖値が急上昇するからです。

同じ米でも、食物繊維が豊富な玄米は中GI食品、同じ麦でも、大麦やライ麦パンは低GI食品に属しています。

「超」高GI食品 異性化糖

図に書いてある食品は自然の食品です。
が、この図にはない、自然とは言えない食品の中に、とんでもない高GI食品があります。

それは、異性化糖です。
異性化糖とは、デンプンを材料に数回の酵素反応を経て、分子構造を変えた液状の糖です。

いくつかある異性化糖の内、もっともよく知られているのは、ブドウ糖果糖液糖(果糖ブドウ糖液糖)です。
さまざまな加工食品に使われています。

ブドウ糖果糖液糖を含む異性化糖は、ブドウ糖と比べてもはるかに速く血糖値を上昇させます。
糖化リスクは、ブドウ糖の10倍とも言われています。

異性化糖は、要注意食品です。

体を糖化させる食べ物 ②こんがり食品

を体糖化する食べ物、2つ目と3つ目は、体内でAGEsを発生させると言うよりは、そもそもAGEsを多く含む食品です。

まず2つ目は、こんがり食品です。

ホットケーキやトーストの“あの美味しそうな”こんがりキツネ色。
あれこそがAGEsです。

こんがり食品はそれ以外に、
ドーナツ、マフィン、ワッフル、クッキー、プリン、ピザ、お好み焼き、ローストビーフ、ローストチキン、加熱した加工肉(ハムやソーセージ、ベーコン)、キツネ色まで炒めた玉ねぎ、などがあります。

高GI食品 ワースト10

まだ2つ目と3つ目の途中ですが、ここで“高GI食品ワースト10”という資料がありましたので、ご覧ください。

こんがり食品のローストチキン、ベーコン、ステーキ、ピザの文字がありますが、フランクフルトソーセージが2箇所に顔を出しています。
見ると、「焼く」と「ゆでる」ではAGEsの発生量がかなり違うのが分かります。

このように、同じ食材でも調理法によってAGEsの量は異なります。
AGEsは調理温度が高いほど大量に発生する、という特徴があります。

それをまとめてのが、下の図です。

生⇨煮る(ゆでる)⇨蒸す⇨焼く⇨揚げる、の順にAGEsは多くなります。

鶏胸肉で比較した図です。

もっとも少ない「生」ともっとも多い唐揚げとでは、AGEsの量は12倍以上の開きがあります。

それだけ、揚げ物のAGEsには要注意だということです。

体を糖化する食べ物 ③揚げ物

魚のフライ、唐揚げ、トンカツ、チキンカツ、フライドチキン、フライドポテト、ポテトチップ、など美味しいものばかりです。

美味しいですが、その美味しさと引き換えに体が被る代償は計り知れません。
というのは、揚げ物のリスクはAGEs糖化に留まらないからです。

外食やテイクアウトの揚げ物は、そもそも酸化している油で揚げているため、過酸化脂質という有害物質が大量発生します。

さらに・・・過酸化脂質よりも毒性が強い、ヒドロキシノネナールとアクリルアミドも揚げ物のリスクです。


まとめ

糖化は、
①余分な糖質がAGEs(最終糖化産物)となり、体内のタンパク質と結びついて、タンパク質が変性して細胞を劣化させる現象。

および
②糖化してしまった食品を食べることによって、体の糖化が進行してしまう現象です。

糖化は、肌のシワやくすみ、シミなどの老化現象に留まりません。
動脈硬化や糖尿病合併症、骨粗鬆症、サルコペニア、アルツハイマー病、白内障など、病気の原因になります。

体を糖化させる食べ物、一つ目は高GI食品です。
なかでも、ブドウ糖果糖液糖に代表される異性化糖には用心が必要です。

体を糖化する食べ物、2つ目はこんがり食品です。
具体的にはホットケーキ、トースト、ドーナツ、マフィン、ワッフル、クッキー、ピザ、ローストビーフ、ローストチキン、加熱した加工肉などです。  

体を糖化する食べ物、3つ目は揚げ物です。
魚のフライ、唐揚げ、トンカツ、チキンカツ、フライドチキン、フライドポテト、ポテトチップ、などです。

同じ食材でも、調理法によってAGEsの量は異なります。 
生⇨煮る⇨蒸す⇨焼く⇨揚げる、の順にAGEsは多くなります。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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