飯岡-12

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」ロケ地の世界 ― その20年後 #2

続きを展開するにあたって、足を運びやすい順にするか、ストーリー順にするか、最初の分岐で迷うところではありましたが、すんなりストーリー順にした方が整理しやすいかなと思い、いきなりメインディッシュのような感じですが「嶋田釣具店」の話としましょう。

物語の中で、主人公の一人である典道(山崎裕太)が住んでいるとされた釣具店。これは実在していました。

過去形。

過去のものになってしまってから、足を運んだのは今年が初めてでした。情報としては耳にしていたのですが、映画のロケ地としてファンが長らく訪れ、ノートも置かれていたという「嶋田釣具店」ですが、東日本大震災でこの旭市飯岡地区にも大きな津波が押し寄せた影響で、既に取り壊されてしまいました。(津波直後の状況はYouTubeにも映像があったと思うのでググってください)

海岸からさほど距離のないこの辺りも、今は多くの空き地が目立つ光景になってしまい、少しさびしい光景が広がっています。

これが、今年見に行った「嶋田釣具店」の跡地。電柱には海抜の表示がつけられていました。

現存していた頃の「嶋田釣具店」(2003年)

電柱とガードレールが辛うじて当時のままを残していますが、後ろの民家とともに、その姿はもう見ることができません。

ヘッダーの画像は上の写真を撮った2003年時点で、家を出た典道たちが学校へ向けて駆けていく角度ですが、これも現在は郵便局と並びの建物の存在がそれを思い出させるくらいになってしまいました。

なずなが典道の手を引いて駆け出した水路のある道も少し光景が違うように思えます。

ファンにとっては胸の痛くなる光景ですが、ここにも震災の影響があったと思うと残念で仕方ないものです。。。

実はまだ「嶋田釣具店」が残っていた頃には、3回ほど足を運んでいたのですが、個人のお宅でもあるので失礼かなとも思いとどまって、ファンが書き残していたノートに自分も思いを書き足すことができなかったのが、少し悔やまれます。

この場所(Google マップ)

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