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講談

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神田伯山定例講談会 第19回「神田伯山 PLUS」@2024/3/18 イイノホール

ゲストは浪曲の国本はる乃、惚れた男を追う大女の執念に笑いつつも、心根の美しさに心を射抜かれた。伯山は「正宗あります」がパンチラインの名刀探索の物語と、赤穂義士伝の中でもこれぞ講談と言っても過言では無い物語の言い立てに痺れた。四席全て初聴で大満足! 一、「将棋のご意見」青之丞 一、「本阿弥光悦」伯山 一、「真柄のお秀」はる乃(曲師:美舟) 〜仲入り〜 一、「二度目の清書」伯山 第18回 (2024.2.19)「熱湯風呂」梅之丞/「出世浄瑠璃」伯山/「芝居の喧嘩」琴調/「雨夜

神田伯山 独演会@2023/12/3 ひらしん平塚文化芸術ホール

初めて講談を聞く方は?と観客に問うと、かなり多くの方が挙手。それを受けて前半は滑稽な噺3席のお得パック。後席は照明を落として、赤穂義士伝の中で伯山先生が最も好きだという物語を。しんしんと降る雪と義士の心象が重なりグッと惹き引き込まれた。

神田愛山→神田伯山『相伝の会』@2023/11/6 イイノホール

伯山はもっと先延ばしに教わろうと思っていたところ、愛山に「早くしないと死んじゃうよ」と促されて始めたという、清水次郎長伝の連続読み全16話の今回は8話〜11話まで。求心力を持って聴かせる伯山と、迫力ある啖呵の愛山に痺れた。 一、「山田真龍軒」若之丞 一、「羽黒の勘六」伯山 一、「小川の勝五郎の義侠」伯山 〜仲入り〜 一、「お蝶の焼香場」愛山 一、「蛤茶屋の間違い」愛山 2024/4/8 イイノホール「狼退治」梅之丞「お蝶の焼香場」伯山「蛤茶屋の間違い」伯山「三本椎の木お峯

三月中席(二日目)@2023/3/12 国立演芸場

落語よりも講談の方が多い顔付け。メキメキ腕を上げてる梅之丞、貫禄が出てきた松麻呂。伯山は落語でも馴染みのある爽快な噺。音曲の小すみもとても良き。主任の松鯉は発句俳諧の読み物で、桜の情景が広がり、少女が詠む様が目に浮かぶ語り口の素晴らしさ! 初日  「三方一両損」伯山         「五平菩薩」松鯉 二日目 「五貫裁き」伯山     「秋色桜」松鯉 三日目 「水戸黄門記~火吹き竹の諫め」阿久鯉     「無筆の出世」松鯉 四日目 「天保六花撰~玉子の強請」伯山     「赤

神田愛山→神田伯山『相伝の会』@2023/3/1 イイノホール

全16席から成る「清水次郎長伝」を、前回までのあらすじのおさらい付きで第4話から連続読み。伯山の求心力にグイッと引き込まれ、初めて拝聴した愛山は侠客伝にトムとジェリーを入れ込む緩急自在な語り口に痺れた。次回も伺えますように。 一、「和田平助」青之丞 一、「秋葉の火祭り」伯山 一、「興津河原の間違い(上)」伯山 〜仲入り〜 一、「興津河原の間違い(下)」愛山 一、「小政の生い立ち」愛山 2022/12/2 イイノホール「雷電の初土俵」梅之丞「心中奈良屋」伯山「法印大

十二月中席 夜の部(初日)@2022/12/11 新宿 末廣亭

今席から設えられた浪曲交互枠にて、はる乃(曲師:理緒)は見事な声節で末広亭デビューを飾る。 松鯉は本編よりも長いマクラで柔和な芸。主任の伯山は前方の見事なリレーに感謝しつつ「安兵衛駆け付け~安兵衛婿入り」をたっぷり!義士伝からの三本締めで師走を体感。 一、「寛永宮本武蔵伝〜山田真龍軒」神田青之丞 一、「寛政力士伝〜谷風の情け相撲」神田松麻呂 一、紙切り/林家花 一、「寄合酒」春風亭昇也 一、「こうもり」三笑亭可龍 一、漫才/宮田陽・昇 一、「将軍の母」国本はる乃(曲師:沢村

神田伯山定例講談会 第7回「神田伯山 PLUS」@2022/11/1 イイノホール

ゲストの神田桜子さんは意外にも新作でCGアニメの立役者 エドウィン・キャットマルの物語、構成も読み口も良かった。伯山先生はラジオでも言えないようなマクラから、赤穂義士伝の二席。滑稽と惜別、対極のようで後席の最後に鍔屋宗伴の名前も入る構成に唸る。 第18回 (2024.2.19)「熱湯風呂」梅之丞/「出世浄瑠璃」伯山/「芝居の喧嘩」琴調/「雨夜の裏田圃」伯山 第17回 (2023.12.25)「和田平助」青之丞/「小田原遺恨相撲」伯山/「藤井聡太物語」鱗林/「南部坂雪の別れ」

十月大歌舞伎 『荒川十太夫』上演記念 「神田松鯉・神田伯山 歌舞伎座特撰講談会 ~神田松鯉傘寿を祝って」@2022/9/27(夜の部) 歌舞伎座

開口一番は梅之丞「出世の春駒」。花道から登場の御二方、赤穂義士伝から堀部安兵衛と介錯をつとめた荒川十太夫の物語を師弟で口演。鼎談では松緑丈が講談から歌舞伎にしたい演目の候補も。百年に一人を体現した伯山先生と、傘寿を迎えた松鯉先生、歴史に残る一夜。

定例講談会 第5回「神田伯山 PLUS」@2022/8/22 イイノホール

ゲストの一龍斎貞鏡さんはマクラで着物、性別、血筋はどうでもいい、講談師は講談師、と言いきり、赤穂義士銘々伝の一席。緩急剛柔な読み口が素晴らしい。伯山は二ツ目の頃によくかけていたという武芸物と、怪談牡丹燈籠の二席。聞き応えたっぷりで大満足。 第4回 (2022.7.14) 「阿武松」伯山/「面の餅」真紅 /「お紺殺し」伯山 第3回 (2022.6.13)「芝居の喧嘩」伯山/「佐賀の夜桜」紅佳/「淀五郎」伯山 第2回 (2022.5.23) 天保水滸伝「(平手の破門〜鹿島の棒祭

明治座創業150周年記念 あっぱれ!明治座 名人芸 たっぷり講談!「神田松鯉・阿久鯉・伯山 親子会」@2022/8/19 明治座

伯山は軽やかに笑いの多い力士伝で、取組の迫力たるや!阿久鯉は難波戦記の一席、背水の陣の武将と妻の覚悟に落涙。松鯉は柔かなマクラと凄味のある本編との落差も恐い、圓朝作の怪談の発端。三者三様に素晴らしい親子会だった。 一、「子ほめ」こと馬 一、「阿武松」伯山 一、「長門守木村重成の最期」阿久鯉 ~仲入り~ 一、紙切り/正楽 一、「乳房榎」松鯉

八月中席 夜の部(七日目)@2022/8/17 新宿末廣亭

文治の弟子二人によるリレーに始まり文治の弟子二人によるリレーに始まり、祝二ツ目昇進愛されキャラの南楽、マンガまつり並み豪華3本立ての頼光、師匠方の作った良い流れから、主任の伯山は作者 圓朝の話を導入部に「牡丹灯籠」長講50分。強すぎる懸想の恐さ、お露の履物の音が脳裏から離れない。 一、「文治こわい」空治 一、「饅頭こわい」鷹治 一、漫談/ねづっち 一、「松竹梅」南太郎改メ 南楽 一、「真田小僧」王楽 一、漫才/ナイツ 一、「鈴ヶ森」文治 一、「お見合い中」桃太郎 一、太神楽

神田伯山定例講談会 第2回「神田伯山 PLUS」@2022/5/23イイノホール

毎回異なる後輩を招いての定例講談会。ゲストの一龍斎貞弥さんは美声で徳川家康の物語を。伯山先生は二席。天保水滸伝は聞き慣れた浪曲版の平手造酒との相違点が新鮮。四谷怪談の序開きは祟りにまつわるマクラ、照明、空調も効果的で、睡魔を吹き飛ばす怖さだった。 一、天保水滸伝「(平手の破門〜鹿島の棒祭り〜) 平手の最期」伯山 一、「角屋舟の由来」貞弥 〜仲入り〜 一、四谷怪談「お岩誕生」伯山 第1回 (2022.4.25)「三方ヶ原軍記」鯉花/「曲馬団の女」いちか/徳川天一坊「天一坊の

四月上席(二日目) 夜の部@2022/4/2 浅草演芸ホール

有望な前座の梅之丞、花形演芸大賞の大賞受賞された小すみさんはインド人もびっくりな印度風音曲、柔軟さも素敵な松鯉先生、そして主任の伯山先生「中村仲蔵」ですっかり引き込まれた。サカナ手本〜カマ手本〜仮名手本(五段目)と忠臣蔵三昧の週末を満喫。 神田松鯉 初日(仲トリ)   天保六花撰~玉子の強請 二日目(仲トリ)  源平盛衰記~扇の的 三日目(仲トリ)  太田道灌~山吹の戒め  四日目(主任代演) 柳沢昇進録~浅妻船 中日(主任代演)  寛永三馬術~出世の春駒 六日目(主任代演

三月中席(二日目)@2022/3/12 国立演芸場

文治、小南、代演におせつときょうた、と良い顔付け。伯山は粗野な内容を話力で笑いに包みこむ滑稽噺。主任の松鯉先生は春の訪れを感じさせる読み物、うららかな陽気にぴったりで心地良かった。 神田伯山 初日  寛政力士伝~雷電の初土俵 二日目 荒大名の茶の湯 三日目 (代演 小笑) 四日目 大名花屋 中日  大岡政談~五貫裁き 六日目 三方一両損 七日目 徂徠豆腐 八日目 人情匙加減 九日目 鹿政談 千穐楽 (代演 小笑) 神田松鯉 初日  柳沢昇進録~浅妻船 二日目 寛永三馬術~