辞められた

お久しぶりです。気が進んだので久しぶりに書きます。

オタクを辞めました。オタクも辞めたし、リアコも辞めました。辞めましたというか、気がついたらひゅうって風に吹かれて蝋燭の火が消えるように、推しくんへの恋心が消えていました。
あ、けど実はそうじゃなくて、燃え尽きたのかもしれないな。風のせいでも誰かの吹いた息のせいでもなく、燃えて、燃えて、もう燃やすものがなくなって、燃え尽きたのかもしれない。

多分去年の下半期から始まった、全国を回るリリースイベントが私の中で大きな分岐点だった気がします。今まで手を伸ばしても触れられない、どれだけ叫んでも声さえ届かない距離にいた人が目の前にいて会話もできる、そんな夢みたいなイベントが開催されるとなれば、全国飛び回るに決まっています。実際ほんとうに全国飛び回りました、関東は制覇したし、関西も東北も中部も九州にも行きました。
リリースイベントの最終日は東京で行われました。全部合わせて100週くらいしたかな。推しくんに最後に、これで最後なんだ、と言うと、またね、と笑顔で返してくれました。その瞬間に、今でも理由はわからないけれど涙が出て、そのあとはもう、止まらなかったです。理由はわからないと言ったけれど、多分辛かったのだと思います。好きな人にあいたいだけなのに、大学もバイトも全部放棄して夜行バスで何時間もかけて全国飛び回って、朝から信じられないくらいの時間長蛇の列を並んで、たまに同担に睨まれたりして、頑張って頑張ってそれでも好きな人と会えるのはほんの数秒。100週全部合わせても数分にしか満たないと思います。推しくんが目の前にいる時は死んでもいいくらい幸せなのに、帰路につく途中に同担のレポを見て嫉妬したり、自分より可愛い同担を見て病んだり、多分それに疲れちゃったのかな。最後の週が終わって、手元に整理券が無くなった瞬間、やっと終わった、という気持ちが大きかったです。

でもそれでオタクを辞めたわけではありません。
今年の初めに、推しくんの主演の、しかも事務所が携わってない外部の舞台の仕事がありました。2週間毎日劇場に通いました。推しくんは千秋楽で舞台上で大泣きしました。それはそれはこちらが心配になるくらい子供みたいにわんわん泣いていました。それを見てもう本当に本当に、これでいいかな、と思えました。私が見たかった推しくんの全てが見ることができた。この人のこの尊い部分に私は触れちゃいけないな、と思えました。自分では釣り合わない、私以外のもっともっと素敵な人と一緒になって欲しい、ってそう思えました。決して自分を卑下して卑屈になってるわけではありません。私は可愛いし、私だって素敵な人間だと自分で思える。だけど推しくんの隣にいるには足りないなって思えただけです。ナルシストだと思わないでよ、単純にもう叶わないな、諦めよう、だとあまりに私がかわいそうだから、これは精一杯の強がりとして受け取ってください。
これが推しくんを諦めることができた主な理由です。

オタクを辞めたら、推しくんへの片想いが終わったら、私は案の定空っぽになりました。原動力の全てが推しくんだったから、原動力がなくなれば動くこともなくなりました。このままじゃダメだと思って新しいことを始めました、ここでは言わないけれど、ずっとやりたかったことを始めました。
私のいる環境が少しだけ変わって、いろんな人に出会うようになって、推しくんのことを好きだった毎日とは違う毎日が始まって、世界が変わったみたいに思えます。楽しいし、すごく幸せです。私の毎日にもう推しくんはいないけれど、今の私の幸せは推しくんのおかげだと思います。だって、これまでの4年間推しくんがいなかったら、今の私はいないから。

だからここで世界で一番おっきなありがとうと愛を伝えたいです。もう名前も言っていいかな。私が4年間好きだった人はTHE RAMPAGEの長谷川慎くんです。今この名前を聞いた人全員が慎くんの顔が頭に浮かんでるといいな、推しくんが有名になって欲しいって今なら心の底から思える。これってもしかして推しくんを好きでいる時より綺麗な気持ちでいられてるのかもしれないな。

慎くんに会いに行くことはもうないかもしれないけれど、慎くんは私の中でずっと特別な人だし、一番に幸せになって欲しい人です。傷付いてほしくない、いつかまことくんが言ってたみたいに、こんなクソみたいな世の中でも幸せに生きられるような道を慎くんなりに見つけていて欲しいです。
私も慎くんとは交わらないところで勝手に幸せになります、あ、けどこれで慎くんとの世界線が偶然交わることがあったら運命かもね。
まあいいや、ありがとう、またね。


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