第35回日本臨床微生物学会総会

みなさまこんにちわ、TMDU統合臨床感染症学分野です。
今日2件目の更新です。

この3連休(正確には金曜日~日曜日)は横浜で日本臨床微生物学会総会が開催されていました。当分野からも座長や演者として、具先生、岡本先生、関谷先生が登壇されていました。また、いつもお世話になっている細菌検査室の萩原さんと髙橋さんも一般演題で発表されていました。発表者のみなさま、ならびに参加されたみなさま、お疲れさまでした。


髙橋さんの症例は臨床ベースということで、少し内容について当科でもかかわらせて頂きました。先行抗菌薬が投与されたIEで、16s rRNA検査+nested PCRによってS.aureusと同定できたことで、抗菌薬を狭域化できた症例でした。過去文献では、先行抗菌薬が使われているとIEにおける弁からの菌の検出率が55%から11%まで下がってしまいますが、16sであればこの影響を受けず約75%で検出されたと報告されていました。

J Clin Microbiol. 2023 Aug; 61(8): e00341-23.

なかなかできる施設は限られますが、深部検体でかつ治療が長くなる疾患ではできれば起因菌の特定までできるとありがたいですよね。感受性結果は得られないことや、コンタミなど結果の解釈に注意する必要性などについても説明してくれていました。

髙橋さんは今回が初めての学会発表だったとのことですが、とても見やすく、分かりやすいプレゼンだったと思います。準備お疲れさまでした!

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