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趣味の見つからない企業戦士の老後

仕事が趣味のようになっていた現役時代・・・。退職を迎えてから趣味を持たない自分を知ることになります。有り余る時間をどう費やして良いのか分からないという方は多いのではないでしょうか。時間を潰すと言えばギャンブルです。パチンコ、競馬、競艇と一攫千金を狙ってのめり込むのですが、結局は食われるというのが相場で手持ちの金が無くなればその時点で時間つぶしも出来なくなって終わりとなります。

老後は趣味と実益を兼ねて農業も良いのですが都会に住んでいれば叶わないでしょう。老後を考えて田舎暮らしをする為の準備をしている人ならば実現可能ですが、実益となるとちょっと難しいのです。生りものは季節になると一斉に収穫されます。地域の農産売り場に出して販売することも出来るのですが地元の農家と競争するにはあまりにも非力であることを知るでしょう。自給自足するための家庭菜園と考えた方が良く、スーパーで購入による支出を抑える程度に考えていたほうが無難でしょう。

ある管理職のお話ですが、クライアントからの苦情や部下から苦情処理の相談が多かったそうです。現役時代は仕事の内容が大きなストレスとなっていたと言います。退職後「もう苦情処理をしなくていい」「電話に出なくてもいいんだ」という開放感があったそうです。自宅に居ても電話が鳴るとドキっとすることが多かったからです。これといった趣味の無かったこの方は朝から晩までテレビの娯楽番組や情報番組を観て過ごし、昼間から酒を呑んでゴロゴロするようになっていました。奥様や息子さんはそんな父親の姿を見て外で何かするよう促したそうですが「余計なことはしたくない」と言って聞き入れなかったと言います。その後は体力が衰え、酒のために身体を壊して病院通いの生活になってしまいました。

趣味を持っている人でも自分の周りに同じような事をやっている人が居ないとなかなか励みになることが無く滞ってしまう方もいます。積極的に地域に出て新しい出会いを求め自分の知らない世界に触れることが大切です。この新しい出会いにによって意外な自分の才能を発見することもあります。自分にはこんな事は無理だと決めつけずに何でもトライしていく前向きな姿勢を心掛けましょう。何でもそうですが始めた時が適時です。「上手になる」よりも「楽しむ」ことを優先して有意義なシニアライフを送って欲しいと思います。私は常にそのお手伝いをしたいと考えています。


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