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Wacken Open Air 2017 レポート ②

[Review : Marina / PHOTO : Marina & Giru]


8月4日、WOA 2日目、朝の6時半。
3時間睡眠ほどで起床です。

眠い眠いと言いつつも、シャワーを浴びて準備。シャトルバスもまだ出ていない時間帯なので、歩いてインフィールドへ向かいます。

自然がいっぱいでとても綺麗、そして涼しい…というか寒い。

フェス開催期間中は村のあちこちにWOA色になった飲食ができる場所ができています。村のスーパーや名物のパン屋さん等もあるそうで、村の散策も楽しそうですが、私達は一度も寄ることができず。

こちらはWackenのオフィス兼ストア。パンフレットやフィールド内で販売されていないグッズもあるので期間中は是非立ち寄ってみよう!

歩いていると見覚えのある御方にも遭遇しました、とても鋼鉄です。

正確な地図等がないので、途中で会う村の人やセキュリティの人に逐一聞きながら目的地を目指します。

約40分ほど歩いて、ようやくインフィールドに到着しましたが…。

足下が悲惨な事に。

こちらはメインステージの見られるトーテムポールの席。順番待ちで上に登っている人を日中よく見かけます。
昨日はあんなに緑色だった草がどこにも見当たりません。

早起きして歩いたおかげで、無事二人ともメインステージのお目当の撮影権をゲット。Architects、Trivium、The Amity Affliction、そしてMEGADETH。マリリンマンソンと迷ったけど、深夜になってしまうしBIG4を撮影できるなんて滅多にない機会だ…と思いコチラへ。

最初のLacuna Coilまで時間があるので休憩をとります、とても寒かったのであたたかいコーヒーwith ポメス。

ドイツのフライドポテト(上にソースかかってるものが多い)、上にかかってるスパイシーなソースがまたうんまい。コーヒーのカップもWOAオリジナルデザインのものなので持ち帰りたくなる。


WOA 2日目はLacuna Coilからスタート!


13時からメインステージのHERDERで行われたのはイタリアのLacuna Coil!! 撮影者はGiruちゃんです。私はステージ近くからのんびり眺めることに。皆血のついたような衣装で登場、こんな感じだったっけ?と思いながら、クリスティーナの力強い歌声を聴く。

歌姫的な感じを想像していたら、カカッテコイヤァア系の煽りをするかっこいい姐さんだった。

メンバーのメイクがまた逸脱、ベースの方のW:O:Aスタイルとても素敵。


いやぁ…。しかし2日目は足下が本当に酷い(苦笑)
このゴム手袋風船はショーの最中に観客の手によって宙を舞っていました。


次はメインステージの一番奥LOUDER STAGEへ。

オーストラリアのThe Amity Affliction。ロードランナー所属のメタルコア、歌詞の切なさと独特のメロディセンス、そして折り重なるクリーンが美しい。これまでの作品がとても素晴らしかったので楽しみにしていました。
実際に観るのは今回のWacken Open Airが初めてです。
やっぱり若い世代や女の子にも人気があるからか、比較的観客には女の子が多め。

1曲目はI Bring the Weather With Me。2016年に発売されたアルバムの切ないスタートソングである。初っ端の鐘の音が聴こえた瞬間ガッツポーズ。これだよこれ、これが聴きたかったんだ。

しかし音響トラブルなのか、Voが逐一耳を押さえてサイドに下がってしまい、クリーンが1人で頑張って歌っている状況に。このクリーンのマイク音量も所々小さくて勿体無い。

Ba/VoのAhrenの人気がやっぱり凄い。しかし彼本当に歳取らないよね。というか他のメンバーより1人だけ時の流れが遅く感じる…むしろ若返ってないか?というような綺麗なベビーフェイス。

Place the pennies on my eyes〜のシンガロングはやはり最高。
曲がとても綺麗なだけに、このトラブルはとっても勿体無かったし、本人達も悔しかっただろうと思う。
そこからOpen LetterLost & Fadingと続く。こちらもトラブルなのか、Lost & FadingのGt.Danのコーラスの声が一番大きく聴こえていた。

そんな彼らに少しでも盛り上がった景色を送ろうと、泥んこの中撮影。
人気曲Chasing Ghostsではサークルピット!

……泥だらけになりました。レンズにも泥が飛び、若干悲惨な見た目になる私。まず走ってるお兄さん達の足元が凄い。

大好きなPittsburghを聴きながら、カメラを拭くために退散。
今回は各々の音がバラけてしまっていた印象があったので、野外じゃなくて今度は屋内のショーも観てみたいですねThe Amity Affliction。音的にも屋内向けの気がする。


FASTER STAGE : TRIVIUM


そして18時過ぎからはこちらも念願のTriviumをメインのFASTER STAGEで撮影。

一曲目はアルバムASCENDANCYからRain
これはもう圧巻、素晴らしい!の一言。メタル、全力でメタルしてる。
何よりキイチさんがとても楽しそうに見えた。異国の地で聞く、キイチさんの変わらないMCに物凄い安堵感を覚える。

そこからWatch the World BurnStrifeと立て続けにテンポの良い曲を各アルバムからバランスよく披露。
あっという間に3曲が終わり、ここからは普通にステージを観賞した。
Silence In the Snowは相変わらず綺麗で伸びのある唄声にイチコロになり、ここで聴けるとは思っていなかった名曲Kirisute Gomenで最高にテンションが上がる。数日前に公開したばかりの新曲もプレイ。

そしてラストはIn Wave。安定感という言葉がふさわしい、堂々としたステージを見せてくれた。


この重鎮だらけのドイツのステージで若手の枠に入れられがちな彼らだが、十分にメタルの魂を見せつけたTrivium、本当に最高のステージだった。

そこから少し休憩した後、再びThe Amity Afflictionを撮影したLOUDER STAGEへ。


天の仲間へ、夜空に響き渡ったARCHITECTSのステージ

UKのメタルコアARCHITECTS!!この2日目の私の大本命。

彼らのショーをどうしても撮りたかった。
一曲目はアルバムAll Our Gods Have Abandoned UsからNihilist、途端に全身が粟立つような感覚がした。

息を呑むほどに鬼気迫るVo.サムの叫びとステージ。そして全身を切り刻み殴りつけるような音の連続。そこから、止まることなくDeathwish、These Colous Don't Runをプレイ。

彼らはWackenに出ている他のバンドと比べるとやはり身体も細い。しかしその身体がこのステージの中でも全く小さいと感じられないほど、彼らのパフォーマンスは間違いなく素晴らしいものだった。

冷気を帯びた夕暮れの空気を引き裂くように響き渡ったARCHITECTSの音。
ステージ上の照明の演出の瞬きも美しく、特にサムの絞り出すような歌声はダイレクトにその切ない歌詞と共に心に刺さってくる。
今回撮影した彼らの写真にはほぼ全て色彩のエフェクトをかけてはいません。野外にも関わらず、照明の一つ一つにまで凝っているこの世界観がまた凄かった。

中盤に流れるGravity、サビの突き抜けるような高音にまた心臓を鷲掴みにされるような感覚。全身全霊、痛いほどにまで伝わってくる彼らの音と歌詞。彼らがヨーロッパで異常なまでの人気を確立している理由が、彼らに影響を受けた世代がヴィーガンというライフスタイルすら選択する理由が、なんとなくだが理解できた気がする。衝撃という生易しいものではない、直接心に刺さるのだ彼らの音は。

そしてラスト、この素晴らしいフェスティバルに出演できたことやショーを見てくれたファン、ヴィーガンのコミュニティにも多くの理解を寄せてくれたWackenに感謝の言葉を。そして共にWackenのステージに出演できたことを誇りに思う…とThe Amity Affliction、年内の解散が決まっているThe Dillinger Escape Planを称える言葉をVo.のサムが述べオーディエンスからは拍手が巻き起こる。
そして、『ここで一人の人物の話をしよう』と前置きしサムが語り出す。

"次の最後の曲の前に。1つの祈りと、1人の人物の話をしようと思う。
彼はこのバンドの心臓だった。
彼はこのバンドの存在の原点で理由だった。
そして彼はこのバンドの本当の兄弟で、そして真の家族だった。
彼が去り、俺たちは自分の一部を奪われた痛みに苦しんだ…それでも俺たちは今も進む事を選んだ。
そう…愛するトムへ、どうか皆祈りを捧げてくれ。そして一緒に歌ってくれ。大きく、トムに届くように一緒に。
皆もそうだ、このバンドのファンは1つのファミリーでもあるんだ。彼の痛みや苦しみの曲を共に分かち合ってくれ…"

そして始まったのは昨年リリースされたアルバム"All Our Gods Have Abandoned Us"より"Gone With The Wind"。癌と最後まで闘い続け、この作品のリリース後にこの世を去ったギタリストTom Searleの苦悩や苦しみが描かれている曲だ。
先に書いたサムのMCだが、正直途中から大号泣していたので意訳程度に読んでいただけると有難い。私がまだARCHITECTSやヴィーガンの事など微塵も知らなかった頃、今よりもその知名度が世界的では無かった頃、ボクのバンドも聴いてみてよとメッセージをくれたのがこのトムだった。
彼が亡くなってからの1年、様々な現場に行った。沢山の会場へ足を運び、いろんなバンドの写真を撮った。写真を撮って楽しかったとSNSにポストすれば、様々な反応を受け取ることがある。そして同時に、どれだけARCIHTECTSというバンドが偉大で、シーンのあらゆる場所に影響を与えているのか、身を以て痛感した。

トム、私この1年めちゃくちゃ頑張ったんだよ。Warped Tourにも行ったし、今Wackenでカメラ持ってるんだよ。ARCHITECTS撮ってもいいカメラマンとして扱ってもらえるようになったんだよ…。

でも、会いたかったトムはもういない。勝ち取った権利が手元にあっても、星になってしまったトムにはどう頑張ったところで一生会えない。
このバンドをスタートさせたトムと、ドラマーのDanは双子の兄弟でもある。彼の心情、そして共に歩んで来たメンバーや家族の心の内やその悲しみは、私には到底推し量れないほど深いものだと思う。

それでも、ARCHITECTSは前に進んだ。トムの苦しみを歌った楽曲を、私たちに叩きつけるように全力でプレイした。もう涙が止まらなかった。このWackenで多くの憧れや目標を目の当たりにし、泣きそうなほど感動したりウルッと涙腺にきた事は正直何度かあった。しかし、ここまで涙が止まらないものか…。気づけば堪えられずに声を出して泣いていた。周りにいたファンの人たちが私に声をかけてくれ、ハグをしてくれた。
『サムの言った通り、ボクたちはファミリーなんだよ。憎むべきは病気、自身の国の距離を憎まないで、そして悲しみにのまれないで。ほら、もう泣かないで』
こんなに泣くとは思わなかった。ずっと見たかった彼らのショーは本当に、心の底から素晴らしいと言えるほどのもので。だけどトムはもう居ないんだと私に残酷に突きつけてきたものでもあった。ただただ、ファンの暖かさとショーの素晴らしさに感謝した。

ARCHITECTSが終われば15分後にはメインステージでMEGADETHの撮影である。泣きはらした目でフィールドを早足で横断。Giruちゃんともここで合流。

格の違いを見せつけられた、MEGADETHのステージ

さすが大御所中の大御所と言うべきか。
カメラマンが殺到し、撮影は何組かに分けられ1グループ1曲半のみの時間に制限された。
ショーはHangar 18からスタート!

これがBIG4...。初めて見るステージとそのギターに驚くばかり。

歌ではなく曲の半分が演奏、しかし凄い。全くダレることなく素晴らしいプレイの数々を披露するメンバー。これがレジェンドか…。言葉を失うほどの凄さとバックスクリーンの眩しさで目がチカチカした。自分がこの場でカメラを持っていることが夢のように感じられた。

Wake Up DeadとIn My Darkest Hourの中盤までを撮影。元SoilworkのDirkのドラムプレイも流石というか見事にマッチしていてこちらも感激。
あっという間に1曲半が終了し、ステージの袖へ。
夜の暗い中、ステージの明るさに照らされた人々、観客はもちろんカメラマンの多くやセキュリティまでもが溢れんばかりの笑顔でそこにいた。

遠くからステージを眺めて聴くDystopiaがまた心地よくとても素晴らしかった。

この日のメインステージ最終アクトだった、Marilyn Mansonの音を遠くに聴きながら、最終日の撮影権獲得のために翌日も早起きなのでテントへ戻ることに。This Is the New S**tは特に好きな曲でもあるのでバス停へ向かいながら足が止まる。なんとメインエリアの方は入場規制がかかるほどの混雑だったそう。
夜中2時過ぎに大音量で響き渡るThe Beautiful Peopleの中、眠りに落ちるというなんとも貴重な経験。

この日もテントに戻ってすぐ寝袋に包まり、疲れ切って泥のように寝ていた…。

-- 続く--

私、Marinaの今後の取材や活動費、または各バンドのサポート費用に充てさせていただきます。よろしくお願いいたします!