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「枕営業」の実態が描かれ、ホリエモンが半端ないと感じた漫画『15歳、プロ彼女~元アイドルが暴露する芸能界の闇~』

※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)

【レビュアー/堀江貴文

TOKIOの山口メンバーの話題で日本のマスメディアは持ちきりだ。

アル中で入院してたりと、メディアの露出とのギャップが激しいことも話題になっている一因だろう。あれだけ未成年飲酒や淫行が一発アウトの世の中において、自制をきかせずそれをやってしまうところが、アル中の怖いとこのなのだろうか。

しかし山口メンバーの事件なんか大したことないんじゃないかって思うような話を赤裸々に暴露しているのがこの漫画『15歳、プロ彼女~元アイドルが暴露する芸能界の闇~』だ。

とにかく半端ない。主人公は15歳で芸能界入りして、売れないグラビアアイドルの卵的なことをやっている。こんなプロファイルの子は山のように存在するのは事実。しかし、彼女が暴露した「枕営業」の実態はものすごい。

芸能プロダクションの社長やテレビ局のプロデューサー、イケメンタレントから大社長まで、東京都港区のタワーマンションで展開される飲み会という名の乱行パーティ。

セクハラパワハラなんでもありなのだが、仕事欲しさ、有名になりたさを手玉に取られてそれを受け入れてしまう彼女たち。それに耐えかねてメンヘラになり、ホストにはまって風俗に沈められていく子の姿は『闇金ウシジマくん』の世界にもシンクロする。

そんな世界で強かに生きていく子たちもいるが、消耗していくのも事実。しかし、ものすごいのは同意の上でちゃんと付き合ってても、どの自治体でも違法となる16歳未満がそんな場に存在しているという事実だ。

ロリコンはある意味病気なので治しにくいが、そんな人達が彼女らを食い物にしている。もっというと、違法が故にアングラ勢力のテリトリーになっているために、表面化しにくいのである。

この漫画を読んで登場している人物たちは、戦々恐々としているだろう。出版社を通じて当然実名は関係者に共有されてるはずで、あるタイミングで週刊誌などで裏取りをされて実名報道される可能性は十分にある。

山口メンバーは彼らにとって対岸の火事ではないはずだ。しかし、このような会に私は当然ながら誘われたことはない。恐らく秘密を守れる同好の人物だけで共有されているのだろうな。