毎回レビュアーさんのレビューを読んでいると、本当に人それぞれで面白いです。

人間はもちろん人それぞれ違うのですが、それでも結局は同じ種族の生き物じゃないですか。

動物それぞれに個性があるように、人も人で似たところも多い。それなのに文章など生み出されるものが全く違う。

これは素晴らしいことだし、大切にしたいことだと思います。

第2回目のレビュアー紹介は和久井香菜子さんです

和久井香菜子さんレビューの魅力

少女マンガ研究家の肩書を持ち、「マツコの知らない世界」などテレビ番組にも出演されている和久井さん。ご自身の感想も混ぜつつ、さらりと美味しいところを解説してくれます。レビューでは、乙女心の爆発と、それを冷静にさらっと回収し、読者にわかりやすく説明してくれる様が見事！「TENET」の順行逆行の世界か？というくらい相対的なものが同時に存在し、かつ完成されています。

少女漫画以外も多く読まれている和久井さんですが、東京マンガレビュアーズでは少女漫画を沢山レビューしてくださっていて、大変ありがたい限りです。毎回明るく楽しく対応してくださり、遊び心に溢れる様子を見ていると、少女のような方だなと感じております。あぁ、だからこそ少女漫画を読み解けるのですね…。

絶対読んでほしい和久井レビュー！

『BANANA FISH』
このレビューを読んで、作品の魅力を感じられない人はいるのか？　というくらい素晴らしいレビューです。前半における、さすがのテンポのよさや楽しさは、サクサク読み進めていくことができます。かなり読みやすい。そしていざ最後に差しかかると、一発スパッと軽やかにパンチを決められる。作品の魅力もさることながら、これが和久井レビューの魅力なんだとドキッとさせられたレビューです。

『ティーンズラブコミック4選』
これはやられました。あなたはご覧になったことはありますか？「黒塗りレビュー」を。黒塗りとはこう█う事です。ティーンズラブ（TL）コミックのレビューをするにあたり、自主的に█塗りレビューを書いてくださいました。黒█りしてあるので、色々な方が読めるはずですね。そして██りにも負けず劣らず、歴史と構成をわかりやすく説明してくれ、色々勉強になります。███は本当によくできているので、心の目でならわかるかもしれません。

和久井さんの普段のお仕事

大学の社会学系卒論で「少女漫画の女性像」を執筆、以来少女マンガレビューなどを書かれています。少女マンガの萌えを解説した『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』（カンゼン）が好評発売中。視覚障害者による文字起こし「合同会社ブラインドライターズ」代表。かっこいいです！

ご本人の一言コメント

ステキなご紹介をありがとうございました。ご紹介にあずかりました、更年期で肛門期の和久井です。
「女にモテたければ少女マンガを読め！」という信念の元、少女マンガ普及のためにレビューを書いてますが、書いてるうちにいつも鼻息荒くなって信念を忘れ去ります。ただ暑っ苦しくて気持ち悪いレビューじゃなんなので、あとから解説風なこと書いてなんとかごまかしています。
東京マンガレビュアーズは永遠のジャンプ少年レビュアーが多いので、なんとか女性向けマンガのすばらしさを伝える伝道師になろうと思います。今のところ誰も聞いてくれないので独り言を言っている危ない人です。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

WRITTEN by タカハシ （東京マンガレビュアーズ編集部）