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30km走〜フルマラソンに向けて〜

ここ最近の、お母さん(私のこと)の悩みってなんだと思う?
と、助手席の次男にたずねてみた。
すると、
離婚のこと??
と、さすが察する力は兄弟随一、なかなかの回答である(離婚したいができていない)。
ううん、30km走れてないこと、
と言う私。
ああ、そっちか……
と、次男は返してくれる。こんな会話、素直な小学生でなければ、鬱陶しいだけだ。

フルマラソンに挑戦するのは、今回が5回目だ。10年以上前に3回、そして昨年が久々にチャレンジしたのが4回目だった。
4回目、なんとか完走はできたが、35kmあたり、いやそこまでもいかずして、もう走れない状態だった。そこからゴールまで、とにかく前に進んだ、というだけだった。

昔の3回はさておき、4回目はスマホのランニングアプリにすべて記録されているので、今でも昨年の練習経過を振り返ることができる。
一体何があんな苦しい走りの原因になったのか、と分析すると、おそらくアプリで推奨していた30km走をしてなかったからではないか、と考えた。

だったら、やりましょう、と、意気込んだのが今から2カ月前。
でも、なかなか仕事は忙しいし、年末年始の作業に追われる中、チャレンジできなかった。20kmでもへとへとになるのに、30kmか……もうちょっと走り込んでからにしよう、と迷っていると、1カ月がすぐに経過してしまった。

そして3週間前、1回目のチャレンジ。
30kmとなると、コースを考えるだけでも大変だ。なるべくきっちり、近所の神社でゴールしたいと考えると、実際のマラソンコースの、こことここをショートカットして……と計算している間に頭が痛くなる。しかも、いろいろと用事が入っていて、十分な練習ができていない中、ペースも上がらず、焦りばかりが大きくなった。
結果、20kmで走れなくなった。前回のフルマラソンと同じ、脚が前に進まない。歩けるのに、走れない。ダメだ……今年は、勝手にハーフマラソンになってしまうかもしれない……と絶望しつつ帰宅した。

その翌週、つまり2週間前、今度はコースも考えたし、土曜日の朝から、子どもたちに向け、
走ってくる!
と宣言して飛び出した。
結果、24kmで走れなくなった。
敗因は、トイレと空腹である。今まで練習でずっと夜中に走っていたので、朝ごはんを食べてすぐ、という状況が久しぶりだったので、トイレを済ませておくことをすっかり忘れていた。
10kmあたりにあるコンビニでトイレを借り、せっかくの走りもペースダウン。
さらに、18kmあたりから、お腹が減ってきて、途中でペットボトルを購入してリンゴジュースを飲む。ちょっとは走れるのだが、また欲しくなる。そうこうしてる間に1km走っては止まる、の繰り返しになってしまった。

たしか前回のフルマラソンは、コロナ禍から完全に抜け出した、とはいえず、給水所とスポーツドリンクの提供はあったが、途中のご飯ゾーンが無かった(詳細書くと、どこの大会かわかってしまうので書けないが、ベストタイムを出した3回目は、途中で一皿ペロリといただいた。食べきるだけの、時間と心の余裕があった)。

そう考えると、栄養補給は大事だ。
膝周りをサポーターでガチガチに補強するように、必要なものはちゃんと準備しておかなければ。
基本的に健康なので、普段あまりドラッグストアを利用しないのだが、土曜日、開店と同時に入店。
運動前に!運動中に!とパッケージからして速く走れそうなゼリーを2種類購入する。

しかし、走る時間帯が問題だ。
これまで走りきれなかった2回は、いずれも子どもたちのご飯を作らないといけないので、とても焦っていた。少なくとも私の場合は、走るのが遅いので4時間は必要になるのだが、そうなると、走り始めるタイミングが難しい。
なぜなら、先に述べたようなトイレを済ませる、という問題があり、食後すぐには走り始めることができないからだ(もちろん、食事を用意しておく選択肢もあるのだが、その用意する時間がまた取れない)。

というわけで、結局走り始めたのは8時過ぎ、いや、正しくは20時過ぎだ。日付が変わるまでに帰ってきたい!と、息子たちに言い残し、家を出た。
コースはいろいろ考えたが、街灯があり、歩道が平らなところを何往復もして、なるべく家から遠ざからないようにした。
出発前には栄養補給のゼリーを食べ切り、運動中!と書かれたもう一種類のゼリーをポケットに入れる。
12kmあたりから、3回に分けてゼリーを食べ切り、帰路につく。それも残り5kmに到達するか、計算しながら走る。

途中は修行のようなものだ。
速く走ることが目的じゃない、遅くても長く走ること!と、自分に言い聞かせる。
初めてのフルマラソンを走った頃は、いろんな意味で若かったな……と、昔を振り返る。
そういえば、この1週間、先生(いわゆる不倫相手。学校に勤務しているわけではなく、ここでの呼び名)と連絡とってないな……と、その原因である自分の言動を反省する(詳しくは、また別の記事で)。
できるだけ、知らない間に走り終えてた!という状態に持っていけるよう、わざと走ることそのものから、意識をそらす。

ゴールしたのは、日曜日の午前0時1分。
深夜の神社で女性が1人、なんて、丑の刻参りのようだが、とにかく自分を誉める、讃える。
これでもう思い残すことなく、フルマラソンの日を迎えられる。たとえ、その日、ゴールできなくとも、この練習ができたことが誇らしい。
そんな気分だった。

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