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タイニン省バーデン山のロープウェイが開設

 私の妻の実家があるタイニン省のバーデン山にあらたにロープウェイができた。この旧正月前にオープンしたとあって、試乗してきた。バーデン山は平らな土地にお椀型の山が一つだけそびえ立っている。高さは986mと高い山ではないが、タイニン省のシンボルともなっている。ここにサングループがロープウェイを二系統敷設した。

 長さ1847mのロープウェイで麓から8分で頂上に到着する。冬とはいえ30度を超える暑さとなるタイニンの平地からすれば、1000m近くの高さにくるとさすがに涼しい。眼下に雲海も見え、ちょっとした避暑と眺望を楽しむことができる。

 ベトナムにはこのサングループが「サンワールド」の名称でテーマパークを次々と建設している。ダナンのバナヒルズを皮切りに、ダナン、ファンシパン、ハロン、フーコックといったベトナムの有名観光地に遊園地を建設し、今回タイニン省にも手を広げたかたちだ。

 同社はビングループと同じくロシアに留学していた学生が起こした会社で、ウクライナでショッピングセンター、遊園地、レジデンスを経営して成功し、その成功を元にベトナムにアミューズメント施設、リゾートホテル、レジデンス、インフラ建設を進めている。いわば「ベトナミーズドリーム」を体現した企業の一つだ。

 娯楽施設の少なかったベトナムでテーマパークを展開し、子どもを持つ親としては嬉しいものの、過剰な開発でベトナムの自然が失われることはあって欲しくない。

日本ベトナム友好協会東京都連ニュース「ハノイからの手紙」2020年2月号掲載


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