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【読後想】『日本をダサくした「空気」 怒りと希望の日本人論』★★★★★

 夏休みの宿題で読書感想文が苦手だったけれど、感想でも書評でもなく、想ったことを勝手に書き留めるだけなら出来そうだということで記録する読後想。

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 この本の著者と私には共通点がある。
 それは戦う哲学者の中島義道氏が書いた『うるさい日本の私』を読んだことがあるという点だ。だから何だと言われると困るが、つまりそういうことだ。

 そんな私が今回読んだのはこの本だ。

中川淳一郎 (著) 『日本をダサくした「空気」 怒りと希望の日本人論』(徳間書店)

 この本の著者と私は、生まれも育ちも経歴も違うが何と似たようなことを考えていることか。そうそう、これ前から私が思っていたことじゃないか、と思うことばかり。私がそんな事をここで言ったとて、先に出版されてしまっているのだから分が悪いのは私の方だ。

 というわけで、私の評は★★★★★。
 星五つだ。

 何だこの偏屈ジジイと思う人も多いかも知れない。そういう人は文句を言う前に読むのをやめて欲しい。筆者の考えに四の五の言わずに、本を手に取った自分を恨んで欲しいものだ。
 私の場合は、日本から逃げ出すことも、東京から離れることも未だに出来ていないし、大した人脈もなく人付き合いも苦手な方で、何より度胸も勇気も無いヘタレなので、相変わらず世間にしがみついている。だからこの本の筆者が羨ましい限りだ。こんな人間のことはきっと嫌いだろうと思うと、なおさらめげる。

 しかし何より、よっぽど変わっていると思っていた自分と同じ様な考え方がいると分かることは本当に勇気づけられる。いつか今とは別の場所で暮らしながら、似た考えの持ち主と酒を酌み交わしながら語り合える日を夢見る道を示してくれた。

おわり

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