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手段が目的になった時の修復術

手段が目的になることは多々あります。
一見すると「悪いこと」のようですが、あなた一人の範疇であるなら何ら問題ないと思います。目的を忘れ、没頭できるのならば細かいことは気にしなくてOK。

・・問題なのは、組織やチームなどの集団で行動するときです。

目的を忘れると趣味になる


例えば、ダイエット。健康になることが目的であり、その為の指標として体重という目標設定をする。そして、体重という目標に到達するための手段としてランニングをする。そして1週間後くらいで、ランニングすることで満足してしまう。
あっという間に手段が目的になってますね。

ただ、こうやって当初の目的を忘れ、ランニング自体がそもそも好きになり趣味になることはよくある話だと思います。

厳しい目で見れば本末転倒かもしれません。でも、ランニングが趣味になってしまえば、当初の健康になる目的なんて容易に到達できそうですよね。

集団になるほど修復が難しい


一転、会社内のプロジェクトで例えてみましょう。
とある製品の売上をあげることを目的とした時、売り上げ高の目標を設定する。そして、それを達成するためのセールスを手段としたとき、マーケティング、客先PRや製品改良に関する会議が増えていませんか?
議題としては間違ってはいないが、会議内容があらぬ方向に進みやすく、結果として時間を浪費する可能性が高いですよね。

さらにあろうことか、会議資料を一生懸命作り上げ、会議が終わると満足してしまうことも。このような達成感に浸っている最中、「売り上げは上がっていない」と水を差すような発言ができる人は少ないのではないでしょうか?

これは会社や組織の人数に比例して難易度が上がっていきます。
仮に5人が集まって会議をするにしても、総勢5人の会社なら手段が目的になっていることに気付けると思います。
ところが、2000人を超える会社だと、全く同じ条件で会議をしても脱線したら戻ってこれないこともあるでしょう。

目的を手段にしてしまう・・?


5人という条件が同じでもなぜこんなことが起きるのでしょうか?

それは目的の大きさにあると思います。
ダイエットの話で言えば「健康」という目的は、大きくて曖昧です。
しかし、自分のスケールに収まる範囲ですから、「健康になる」という目的が達成できないと感じたら軌道修正が容易にできます。

一方、会社内のプロジェクトでは売上UPという企業存続の根幹となる目的である場合、個人の範疇を超えた「組織」のスケールになるのでつい目的を見失いがちです。

じゃあ、どうすれば目的を見失わずにいられるのか?

手段を目的にしてしまえば良いのです。
・・・ってどゆこと❓❓❓❓❓

「とんち」のような結論で申し訳ないのですが、敢えて手段を目的に置き換えて、一つ階層を落として手段を再考してみればよいのです。

先ほど述べた会社内プロジェクトの例文を引用すれば、マーケティング、客先PRや製品改良を目的に捉え、さらにその手段を深堀するだけです。

急がば回って没頭せよ


手段が目的になっているからと、議論を巻き戻すよりそのまま突き進めてみる、という表現にもなります。

日々の仕事はイレギュラーのオンパレードです。洗練されたビジネススキルでスマートに解決するのがもちろんカッコよいのですが、渦中にいるとそうはいきません。
一つの課題を議論するのであれば、確実に結論づけて1歩ずつ進むほうが早い場合もあります。

一旦目的を忘れ、没頭してみてください。それが、チームであっても。

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