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ストックイラストと依頼仕事の比較

マイクロストック(以下ストック)は1点の販売単価がとても低く割に合わない。なんて事をよく耳にします。実際に単価的に見てもそうですし、途切れることなく継続して依頼が入っているイラストレーターさんはストックに注力するよりも、目一杯スケジュールを詰め込んで依頼仕事をした方が俄然稼げると思います。
ただ、それを歳を重ねても継続していく難しさを考えるとストックに注力することも、あながち間違いでないのではと思っています。
なので今回はストックの単価から依頼仕事との比較をしてみようと思います。



■ストックの1点あたりの単価にについて

ストックはサイトの販売価格や販売報酬、月間収入から見る1点あたりの単価で見るともの凄く安くなります。販売価格は数百~数千円、販売報酬に至っては数十円なんてときもあります。なので月間収入で見ると単価的にも報酬的にも割に合わないと思う方が多いでしょう。
ただ、依頼仕事との大きな違いはデジタルコンテンツ販売による継続的な収入です。描き捨てに近い依頼仕事と違いサイトが存在する限り半永久的に売れ続けることです。
繰り返し売れ続けることでストックを長年続けると1点あたりの単価がどうなるのか見てみましょう。約7年継続した私のイラストの1点あたりの単価です。

総収入 ÷ 今までの制作点数 = 約5,200円(イラスト1点の単価)

上記の計算でいくとストック用のイラストは1点約5,200円で描いていることになります。

はい、そうです。依頼仕事の単価と比べてしまうと断然低いです。さらにイラストの登録作業という苦行があるので一見割に合わなそうに見えますが、、、、ですが!ですよ。
よく考えると営業もない、修正もない、打合せもない、クライアントとの付き合いもない、さらに依頼が途切れても問題ないことを考えると全然アリだと私は思っています。
趣味でイラストを描いている方やセミプロみたいな方はここの単価がもっと低くても良いのではないか、くらい思ってます。

ただ、この計算はある程度の露出度と継続年数を得てから算出してください。情報が少ないときちんとしたデータとして出ません。ストックをはじめたばかりの方が算出してもモチベーションが下がるだけだと思います(笑
目安としては千点以上登録して2年くらい経過すれば自分の単価が少し見えてくると思います。

ストックは本当に忍耐が必要で最初の踏ん張りがすごく大事です。
ただチリツモでも継続すれば最終的に悪くない結果になることも多いと思います。
継続できる人が少ないストックですが、少しでも頑張って一緒に盛り上げてくれる人が増えればいいなと思っています。



■依頼仕事のメリット

上の文章だけ見ると、では依頼仕事よりストックに注力した方が良いのかという風に捉えられてしまうかもしれませんが、そうではありません。
ストックは上でお話ししたとおり結果が出るまでにすごく時間がかかってしまうことが多いです。
その点依頼仕事は即対価を得る事できるので瞬発的な金銭事情では圧倒的に依頼仕事が勝っています。
また、ストックは自分のイラストがいつどこで使用されているか把握するのは困難なのに対し、依頼仕事ははっきりとした用途がわかり、仕事の始まりと終わりも明確なので満足感や達成感が違います。
仕事として公開することで地位や名声を得ることも可能だと思います。

どちらが良いかではなく、今回の比較から両方の収入手段を上手く使いわけてもらえればいいなと思っています。



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