BCGマトリクスのアップデート

・はじめに

大学で経営学を学んでいる。授業で数多くのフレームワークを学び、フレームワークを使った企業分析を行ってきた。しかし、ある時から「このフレームワークは本当に役に立つのか?」「そもそもフレームワークが開発された時代と今では状況が違うのではないか?」そんな疑問を抱くようになった。例えば、競争優位の持続が難しい現代で、「BCGマトリクスの横軸は相対シェアでいいのか?」という疑問がでてきた。大学では、1970年にBCGの創業者が生み出したフレームワークをそのまま教えているが、アップデートされてはいないのか?この疑問に関して私が調べた内容を記載する。

・BCGマトリクスはアップデートされているのか?

BCGマトリクスは2014年にBCGによってアップデートされている。

しかし、事業ポートフォリオを管理するツールであることには変わりはない。ただ、変化が激しいビジネス環境で、BCGマトリクスを使用し、事業を素早くコストをかけずに試すことが大切であると述べている。

どの事業を実証実験するかは、体系的に事業を並べたBCGマトリクスが教えてくれる。グーグルの例で言えば、クエスチョンマーク(問題児)に位置付けられていたGmailやグーグルグラスは、最初に熱狂的なファンを対象にサービスの実証実験を行った。

サービス開始後もポートフォリオマネジメントは必須である。グーグルはポートフォリオの健康状態や事業がどのようにポートフォリオ上を推移しているか常にモニタリングしている。それによって、毎年約10~15のプロジェクトを投資、売却することを可能にしている。

・なぜアップデートされたのか?

BCGマトリクスが考案された1970年に比べて、ビジネス環境が変わったからである。変わった内容は2つある。

1つ目は、ビジネス環境が急速に変化したことである。技術発展や他の要因により、今まで以上に将来の予測が難しくなった。

2つ目は、以前と比べて、マーケットシェアは業績を直接予測することができなくなったからである。マーケットシェアに加えて、変化に対応するスピードと変化を作ることが競争優位の動因になると述べている。

・終わりに

競争優位がマーケットシェアだけで表せなくなったため、事業の実証実験をスピード感持って実施し、変化に対応し変化を作る。そのために、「BCGマトリクスを使って、体系的に事業の位置を確認しましょう」というコンセプトであると理解した。




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