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才能よりも自分を客観的に見れる人がリーダーに向いていると思います。

自分の事は棚に上げて言うのですが、リーダーって自分を客観視できる人が向いていると思います。
全てではなくてもいいのですが、ある程度は自分を客観的に見れないと何事もうまく行かないというか、まずはそれがないと人の上に立って指示を出したり命令したり責任を取るという事自体が難しいのではないかと思います。

自己覚知という言葉がありますが、僕はこれは介護の勉強をしている時に学んだので、介護福祉士ならみんな知っていると思っていたのですが、これがなかなかでして、リーダー層の育成に入るときにいつも確認するのですが、知っている人はほとんどいないという状況でした。
ただ、言葉や単語は知らなくても、意味は理解できて実践できている人もいるので、自己覚知という言葉自体は知らなくても、その意味を理解して実践できているなら問題ないと思います。

自己覚知について | 関西福祉大学 (kusw.ac.jp)

『自己覚知とは、援助者であるワーカー自身が自分の感じ方、考え方の傾向、知識や技量について意識化し、自ら把握しておくことである。』
・・・まぁ、そのまんまの意味なんですが、これが結構難しいんですよね。人間って自分をよく見せたかったりするものですから、自分の弱みやできなかった事や課題など、わかっていても認められない部分が必ずあります。
僕自身も、わかっていてはいるけど認められない弱点や課題は山ほどありますし、それを自分で納得して認めて次のステップに進むための糧にできるようになるには相当な時間がかかります。

『私は科目担当者として「自己覚知が大切だ」と教える立場にあるのだが、「では、あなたは自分についてよく理解しているか」と聞かれれば、50歳になった最近になってもきっぱりハイと答える自信はない。』
・・・人生の先輩でもあり、大学の先生でもある方にこう言ってもらえると少し気が楽になります。そして、この自己覚知に対して常に自信が持てない状況というのも非常に重要な要素ではないかと思っています。

たとえばこれまで接してきて、リーダーは無理だろうなと思った職員さんの多くが、自己評価が非常に高い傾向にありましたし、そういう人は真の意味で自分の失敗を認めないので、成長が頭打ちで育つスピードも遅いかほとんど伸びない傾向でした。
逆に、自信がなかったり、本当にこれでいいのか?と自問自答している職員は、経験を積んで成功体験をしっかりと評価してあげることでコツコツをステップアップしていく印象です。急激な成長はないですが、堅実に育つのが目に見えるので指導していても教え甲斐のある傾向です。それに、こういう職員は教えた事をすべて吸収しようとするので、教えていても気持ちがいいし、もっと教えたくなるので自然と教えるこちら側の教え方も丁寧で細かくなっていくと思います。

職員には平等に対処しなければならない事は理解していますが、標準以上の指導を受けたいのであれば、教わる側の姿勢や自己覚知の実践は不可欠だと思っています。

そう思うと、損しているなぁ、と思う職員は多いですし、なんででしょうか、リーダーになろうという人に限ってそういう損した感じの人が多いように思います。そういうレベルまで頑張ってきたので自信があるのはよいのですが、そういう自分を過信したような自信はあまり必要ないかもしれません。そうであれば、冷静に自分を客観視したうえで、根拠のない自信で判断・決断できた方がよいのではないかと思いますし、僕自身は常に自信はありませんが、やらなくてはならない際には根拠のない自信を武器に決断します。
そして、決断したからには、どうにかして実現できるように工夫しますし、簡単にあきらめません。有言実行とは、そういうもんだと自分では考えています。言ったからには、決断したからにはやり遂げる。自信があろうがなかろうが、特に自信がなくてもやり遂げる熱意と根気は、リーダーには不可欠な要素ではないかと思っています。

自己覚知という言葉については、介護を志した時に学びましたが、たしか中学生の頃に『人間は考える葦である』という言葉を先生から教えてもらった事があります。
この言葉と出会ってから、僕自身の考え方や生き方に変化があったと思います。
当時の先生は、人間は踏まれて踏まれても立ち上がって常に考えて考えて考え抜く強さがある、だから考える事をあきらめるな。というような説明をされたような気がします。
弱くて負けたとしても考えられる限りあきらめないことが大事なんだと学んだように記憶しています。

パスカルの名言・哲学をわかりやすく解説 「人間は考える葦である」の意味は? (warof.jp)

この機会に改めて調べてみると、もっと深い内容でした。

宇宙の事も考えられるという、宇宙をも包み込むほどの能力があるのだ、という事みたいですが、あまりに壮大すぎてわかったようなわからないような感じですが、言われてみると思考の可能性は無限大ですよね。

いろいろ書きましたが、リーダーにはこういう思考の柔軟さと大きな可能性を持ったうえで、自分が弱い事を自覚したうえで責任を持った対処ができるように、自己覚知ができる事が非常に重要じゃないか、と思う今日この頃です。


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