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子供にはクラスで流行ってるゲームやスマホなどを買ってあげた方が良い

 家庭の裕福度というものがあった場合、私の家庭は全体の真ん中よりちょっと上くらいだと思っている。当時から一般的な子供の欲しいものは何でも買うことができるくらいのお金はあったはずだし今でもあると思う。

 私が小学生の頃はニンテンドーDSが発売されて2年くらい経った時期で「Newスーパーマリオブラザーズ」や「ポケットモンスターダイヤモンドパール」など名ソフトが数多く発売されていた頃である。クラスメイトの男子のほとんどはDSを持っており「放課後いつもの公園に集合な!」といつもの友達メンバー5~6人で公園に集まるとサッカーや鬼ごっこ・缶蹴りなんかは早々に公園のベンチに固まって専らニンテンドーDSに明け暮れていた

そう、私以外は

 皆がワイワイDSを遊んでいる中、私は後ろから指をくわえてその様子を見ていた。もちろん遊び仲間のみんなが持っているニンテンドーDS、小学生のとある少年が母にねだらないわけがなかった。しかし母は

携帯ゲームなんて絶対ダメ。あんたに携帯ゲームなんか買ったらどこにでも持ち運んで勉強しなくなるでしょ。

と取り合ってくれない。遊び仲間はみんな持ってるし、DS持ってないと話について行けないんだと訴えても

みんなって誰よ。全員言ってみなさいよ。
(遊び仲間5人くらいの名前を挙げる)
たったの5人じゃない!たかがゲームごときで話に混ぜてもらえないなんてそんな友達は友達じゃないしほっときなさい!よそはよそうちはうち!

 そんな中ちょうどWiiが発売された。据え置きゲーならまあ良いだろうと言うことで誕生日に買ってもらった。しかしWiiには1つ大きな問題点があった。当たり前のことだが持ち運びができないのである。なんだかんだ外で遊ぶことが多い小学生達には持ち運びができるDSが主流な時代にわざわざWiiを持っている友達もおらず、いざゲームの話をしようにもこちらとあちらの話題が合わないのだ。

 結局ゲーム史に名を残す名機ニンテンドーDSをついぞ買ってもらうことはなかった。もちろんDS Liteや3DSも持っていない。先日ポケモンダイパのリメイクが発売され良い意味でも悪い意味でも大盛り上がりだ。しかし当時DSを持っていなかった私にはその話題にまったくついて行けない

 そもそもポケモン自体大学生の時に親元から離れ一人暮らしをしてようやくやれたGBソフト「ポケットモンスター ピカチュウが初めてのポケモンだったのである。
インターネットのオタクはみんなポケモン履修してて当然みたいな風潮があるが一番多感な時期にポケモンを触ることができなかったオタクはそういう風潮に疎外感を覚えるのだ。

 携帯ゲーム機は絶対に買ってもらえなかった私は中高生になると知恵をつけ、様々な方法でこっそりと携帯ゲーム機を入手していた。小学生の頃に発売されたPSPは中学2年の時にクラスメイトから1万円で譲ってもらった。親に見つかると大変なのでこっそり隠れて死ぬほど「モンスターハンターP3rd」と「ウォーシップガンナー2」を遊んでいたし、インターネットでえっちなイラストをめちゃくちゃダウンロードしてオカズにもしていた
祖父母の家にあったゲームボーイを母に内緒でこっそり(祖父母の許可は取った)家に持って帰ってきた時は、部屋で遊んでる最中にノックもせず入ってきた母にバレて没収されてしまったが、懲りずに高校生の時に親友からゲームボーイカラーを譲ってもらって「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド」や「テトリス」をこっそり遊んでいた。

 私の両親は「携帯ゲーム機やスマホを持つとどこでも持ち運んで遊ぶから勉強しなくなる」と本気で思い込んでいたようだが、私は大学受験期にも上記の携帯ゲーム機で遊んでいたし深夜両親が寝静まった頃にリビングに来て電気もつけずにPS3で「信長の野望 天道PK」を徹夜で遊んでいた。勉強しているフリをして部屋で遊戯王の一人デッキ回しやスケッチブックにお絵かきしたりもしていた。おそらく家にいる時はほとんど勉強していなかったのではないか。
一応ちゃんと勉強するときは勉強していて、学校に遅くなるまで居残ったり予備校の前後にスタバや自習室で自習していた。その結果担任や親・周りの同級生からも絶対に受からないと思われていた第一志望の大学に受かった

 結局の所子供が勉強するかしないかというものはゲームやスマホなどの有無とは関係なく子供本人のやる気の問題である。子供が勉強しない理由をゲームやスマホやマンガ・アニメに押しつけるべきではない

 今の子供達の間でなにが流行っているかわからないが、とにかく親は子供の同級生間で流行っている物は買ってあげた方が良い。「たかがゲームくらいで」とか「たかがスマホくらいで」と親は思うかもしれないが、子供達はそれらの「たかが」な物でコミュニケーションを取っている。それらを持っていない子供達はコミュニケーションの土俵にすら立たせてもらえないのだ。
事実私はDSを持っていないせいで当時も今も世代のゲーム話にあまりついて行けないし、スマホを持っていなかったせいでLINEができず高校の卒業旅行をハブられた(もしかしたら普通に嫌われていた可能性も大いにあるが)。

 お金がなくて買ってあげられないと言う場合は仕方ないと思うが、子供にゲームやスマホを買ってあげられる余裕があるのなら「ゲームやスマホがあると子供は勉強しなくなる」という意味不明な思想を持たず子供が望む物を買ってあげて欲しい。小中学生時代という多感な時期に友達と話が合わないということは現在からそれ以降にも尾を引く問題になる。私のような悲しい人間を産まないためにもそれくらいの子供を持つ親には努力して頂きたい。

 ちなみに抑圧すればするほど後々すごい反動が来るのでゲーム禁止とかマンガ・アニメ禁止というのは本当にやめた方が良いと思う。


私の学生時代を支えた密輸携帯機たち(PSPは液晶が壊れてしまった)
めちゃくちゃ膨らんでいる


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