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#18 シルク博物館@横浜 が大変楽しかった|とべちゃんの副音声

他の人にとってはどうでもいいことだけど、私にとっては大きな意味を持つ日常生活の驚きと感動、独り言を思うままに書く”とべちゃんの副音声”。

今回は、週末に初めて訪れたシルク博物館が楽しかった気持ちを書き残す。

シルク博物館とは

シルク博物館は、横浜のシルクセンタービルの2階にあるこじんまりとした博物館。展示スペースは1階と2階に分かれており、横浜とシルク(絹)に関する歴史と文化・伝統的な絹織物の資料・生産の際に使用した道具などが展示されている。

なぜシルク博物館に行ったのか

一つ目の理由は反物への興味である。着付教室に通い、着物を作るさいの反物(布)に興味を持った。反物にはさまざまな種類があるが、中でも主要な素材である絹に興味があり、とにかく何でも知りたい気持ちがあった。

二つ目の理由は着物でのお出かけ先の開拓である。静かに楽しめる博物館は相性がいいのでは?と感じていたこともあり、着付け練習も兼ねて、着物を着てシルク博物館に見学に行くことにした。(現地で知ったが、着物を着て見学に行くと入館料が200円 OFFの300円になる♡)

そして三つ目は博物館へのリベンジである。小中学生時代の社会科見学などで、博物館や美術館のようなところに行く機会はあったが、当時の私はあまりピンと来なくて楽しみ方がわからなかった。でも、大人になってから、ごくたまに行く機会のある博物館がなんとなく面白いところに変わりつつあるのを感じており、あらためてじっくり見学することで、自分が博物館を楽しめるのかを確かめたかった。

シルク博物館で得た学び

結果、全ての期待が満たされて、とても充実した時間になった。見学して、全てがわかったというより、わかったことが増えた分、思うこと、気になることが増えた。以下、思ったことをつらつらと。

・絹は化粧品にも食べ物にも使われている

衣料品だけでなく化粧品や食品にも使用されている(それもそうめんとか、ポピュラーな食べ物に。蚕食べてたのかよー!という衝撃)

・養蚕への興味

絹が蚕からできていることは知っていた。でも蚕そのものは苦手なので、そこまで強い興味はなかった。しかし、今回勉強して蚕が重要であることはよくわかった。

今はポリエステルなど安価で高品質(肌触りの良い)な化学繊維が数多く生み出されている。しかし、絹と全く同じ風合いのものはない。どうやら、化学が進歩している今でも、絹と全く同じ構造の繊維は作れていないらしい。

安価な化学繊維に対して、製造の工程が長く手間のかかる絹は高価。流通量も増えてはいないはず。そもそも製造を支える養蚕業はどれほどあるのか。

女性用の着物1着に使用する絹を得るには、繭玉9000個が必要と聞いた。なんと。供給は間に合っているのか。突然、心配になった。(想像力を働かせてから調べたいと思い、google検索は控えた)自分の着ていた絹の着物がいかにありがたいものかがよくわかった。蚕の命の犠牲の上に成り立つ絹織物…!

・反物の製法へのさらなる興味

一番楽しかったのは映像アーカイブ。蚕や絹の製造工程のビデオ解説と思いきや、絹の製造工程に加えて、染め物や反物の製造工程や技法を解説する動画がずらり。今回は「江戸小紋」と「手書友禅」の動画を視聴。長年の修行を経て、手間隙をかけて、気の遠くなるような繊細な作業工程を経て生み出される反物、職人の手仕事って尊い。こちらも減る一方だろうけど、失くしたくないと思った。残りの動画は次以降の楽しみにとっておくことにした。

・横浜スカーフへの興味

1859年(安政6年)に横浜が開港して以来、絹(生糸)は日本の輸出産業を大きく支えた品であったそう。その生糸を用いた絹織物としてハンカチーフが誕生。その後、プリント技術が加わって無地から鮮やかな柄のあるタイプのハンカチーフが製造され、西洋で使われていたスカーフの製造へと発展。高品質な絹で作られるスカーフは「横浜スカーフ」として世界中から支持されるまでになったのだとか。そもそも「横浜スカーフ」の存在すら知らなかったけど、この歴史を知ったら、高価でも1枚は欲しい、本気の横浜スカーフ!

・港町 横浜への理解と貿易の歴史に対する興味

横浜は異国情緒の漂う素敵な建物が多く、街並みが美しいと思っていた。なんと、その美しい街並みは歴史と結びついていた。港町だった横浜は、世界に日本の製品や文化を届けると同時に、海外の製品や文化を受け入れる街でもあった。つまり、当時受け入れた諸外国の文化が、建物として残っており、横浜港や貿易の歴史を物語っているということに気がついた。自分が生きている今と完全に切り離された世界と思っていた歴史が、今の自分の暮らしに結びついていることを体感し、なんとも言えない感慨深さがあった。(すげー)横浜にはたくさんの博物館がある。シルク以外の博物館にもぜひ行ってみようと思う。

今後もお休みの1日1日を大切に、仕事と同じくらい「すごーい!」「面白いー!」という驚きと感動を、自分の足で探しに行こうと思います。

本日もありがとうございました。

おしまい