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#23 わかり合えないこともあっていい。|とべちゃんの副音声

誰かと共感できたり、相互理解を深めたりするってとても気持ちいい。心が充実するからとても好き。だけど、どんなに言葉を尽くしても、わかり合えないこともあると思う。

私は、胸がぎゅーっとなる音楽を聞いたときにそう思う。自分が感じている、なんか切なくて、だいすきな気持ち、心が離れられなくなる曲。そういうものに出会えたこととか、感じている気持ちを誰かとわかり合えたらどんなに素晴らしいことだろう、と思うけど、多分それが叶うことはない気がしている。

同じ曲を聴いて、お互いに「いいね」と言い合えても、それがどんな風にいいかまではわかり合えない。共通の意味を持つ言葉に置き換えられない感情だから。むしろ、自分にとってとてもとてもとても大切な曲が、他者にとっては数多くある曲の一つ、よくある良い曲に過ぎないことを実感して悲しい気持ちになる。ここでの悲しい気持ちは、わかり合えないことではなく、大切な曲がなんでもないものになっていくことに対して感じる気持ち。

だから、自分の心を掴んで、ぎゅーっと絞るような曲は、その価値を守っていくために、自分の中に隠しておきたい。自分の中で大切であり続けてくれたらそれでいい。わかり合えないことは悲しいことじゃない。わかり合えないことがあってもいい。