旅の寄り道、散歩道／豊郷小学校旧校舎群（滋賀県犬上郡豊郷町）
2020年2月、旅の途中で滋賀県豊郷町にある、豊郷小学校旧校舎群を訪れました。
この校舎は1937（昭和12）年、近江商人で丸紅の専務だった古川鉄治郎氏によって寄贈されたものです。
設計を手掛けたのはキリスト教伝道のために来日し、建築家・実業家として活躍したウィリアム・メレル・ヴォーリズ。
校舎のシンポルともなっているのが、中央の階段の手すりの「うさぎとかめ」です。
イソップ童話で知られるうさぎとかめの競争が、階段の手すり上で繰り広げられます。
足の速さを生かしてスタートダッシュし昼寝してしまううさぎを、ゆっくり歩むかめは追い越していきます。
子供たちが手すりを滑り降りて怪我をしないための工夫といわれています。
教室の廊下側には三段のガラス窓。採光もよく、風通しもよさそうです。
最上階では、先にゴールしたかめがどや顔でうさぎを見下ろしていました。
2000年前後まで現役校舎として使われていましたが、2001年、老朽化と耐震性を問題視し解体・新築する方針が当時の町長から打ち出されたものの、歴史ある建物を残したいという地元住民の保存運動が実を結び、豊郷町の複合施設としてリニューアル、一般公開されています。
アニメ「けいおん！」に登場する架空の高校のモデルになったことから、聖地巡礼の地としてファンが多く訪れるようになりました。
音楽室には、アニメに登場する部室が、有志により再現されています。
この校舎を、作品の舞台に選んだセンスは素晴らしいですね。
多くのファンが書き記した「あしあとノート」がこんなに。
福島、長野など遠方からも足を運んできてくれる、そんな場所です。
部室に揃えられたティーセット。
部室内の備品はすべて、有志のみなさんの善意で寄付されたものだそうです。
ラジカセのある風景が懐かしかったです。
こちらは旧図書館だった建物です。
一角に、「けいおん！」展示物のコーナーがあり、寄付された様々なグッズが展示されています。
ファンにとっては、まさに作品世界を再体験できる、そんな場所ではないでしょうか。
奥の螺旋階段を上っていくと・・・
「けいおん！」のキャラクターたちと出会うことができます。
キャラクターに囲まれた空間。
一緒に記念撮影もできます。
長く愛される場所として、大切にしてくださっている豊郷町のみなさまに感謝です。（校舎群は一般公開されていますが、2021年8月7日より新型コロナ感染拡大防止のため休館となっています）最後までお読みくださり、ありがとうございます。 ぜひ、スキやシェアで応援いただければ幸いです。 よろしければ、サポートをお願いします。 いただいたサポートは、noteでの活動のために使わせていただきます。 よろしくお願いいたします。