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靴下を種から育てる

#奈良の綿花畑

収穫祭で伝えたいこと



-昨年の11月に役員室に呼ばれる
社長と財務取締役から奈良の綿花事業についてのお話。「商品化できずに不採算が続いている。何とかして欲しい。」簡単に言うとそういうお達しでした。創業者の想いだけで存続してきた事業。実際には軌道に乗らず。代がわりをした現在、負の遺産として継承断念するかどうかの瀬戸際で、私のところへ依頼がきました。


-やります。
二つ返事はしましたが、簡単ではないのは承知の上でした。あまり深く考えずに引き受けてしまったかも知れない。と今さら思い返してます笑。まずは倉庫いっぱい山積みの棉をなんとかせねば。毎年数トンの綿花がそこにプラスされます。事態は急を要します。

-まず何から始めよう
綿花を糸にし、靴下にして売る。業務的に言えばそれだけです。この綿花事業が素晴らしい取り組みなことは誰もが認めています。ただ以前から遠くで見ていても、作り手の想いが強すぎて、ユーザーを置き去りにしていると感じていました。せっかくの無農薬なのに、糸を美しくするための加工が施されているのも嫌でした。(創業者に怒られるかもですが…)


-履きやすい靴下を
オーガニック栽培です。余計な加工をしなくていい。自然のままでも十分に美しく優しい風合いです。まず毎日履きたくなる靴下をシリーズ化します。実はそれを窪塚さんに履いてもらいました。

リッチェルソックス
ルーズソックス
メンズアンバサダーが着用

あえて、この綿花で作られた靴下とはアピールしていません。大人男子が履くルーズソックスとしてリリースします。

-名前がない
会長綿・・・やら広陵綿・・・やら、みんなそれぞれで呼び方が違います。ロゴも販促担当者ごとに変わります。こりゃあかん。まずは、そこを整えて魂を吹き込みたい。自分たちで考案するか、誰かに依頼するか。社内だと、どうしても想いの強さに引っ張られる。そこで外部デザイナーを探し始めます。

-野老朝雄
以前記事にした永原レキさんを通じて出会います。(実は窪塚くんが友達としてレキくんを紹介してくれました!)奈良で綿を育てていることを知り共感共鳴。その想いを野老さんに繋いでくれました。初対面はリモート。実際にお会いしたくなり、すぐにアトリエへ訪れました。

-アートへの想い
建築を経て美術家に。ご本人はあまり意識されてませんでしたが、誰もが知っている東京五輪で採用エンブレムをデザインされたアーティストです。

「つながる」をテーマに社会や人をつなげる紋様を描いてこられ、群と個の反復や広がりの世界に私自身が魅了されました。その野老さんがロゴとネーミングを考えてくださることになりました。

タビオ訪問後にビビッときたそうです☺︎

-TABIO'S COTTON
タビオズコットン・・・・・・・・と命名くださいました!これで統一していくことになります。ロゴはサムネイルの画像のこちらです。


展開パターン

-タビオズコットン始動
いよいよ本格スタート。ブランディングを同時に進めていきます。プロダクトは既にリリースしているので、お時間あればこちらをご覧ください!

こちらは染料を使わない生成りのまま
阿波和紙に包まれます


-価値を広める
社内では、その価値がなかなか浸透していませんでした。そこで、私は外部の理解者をひとりでも増やしていきたくて、レキくんの力を借りながらチームメンバーと活動を開始します。その想いは徐々に輪となって広がっていきます。阪急本店にレキくんとのコラボで出品し、タビオズコットンについてのトークショーの依頼を受けます。

スペシャルイベント1に登壇

阿波和紙のシゲさん、オリエンタルホテルの穂波さんを加えて素敵なメンバーと熱い語りをしました。

-共感が広がって
この後も阪急さんが綿花事業を積極的に支援してくれると仰ってもらえました。そしてコラボが拡大していきます。

歌舞伎界へ
海越えてロサンゼルスへ

などなど、今後も理解者を得ながらコラボを続けていきます。



-今年の集大成
一年近く、綿花を広めるべくタビオズコットンの認知拡大を進めてきました。驚くほど、社外評価が高く。あらためてこの活動を継続させる使命を感じています。ところが、肝心のタビオ社員がその素晴らしさに触れる機会が少ないことに気づきました。そこであるイベントの開催をすることに!

タビオズコットン収穫祭

今年はゲストをお迎えしながら関係者のみで開催

私自身がこの一年で側で綿花を見てきて、その価値に驚いたこと。それを収穫祭で伝えたいと思います。展示ブースとしてまとめたプレゼンボードを最後にお伝えさせてください。


-追記
会長。望まれた形とは違っているかも知れませんがお許しください。私なりの表現方法で、いろんな方々の協力を得て、その志をしっかりと未来に繋いでいます。(とはいえ祭だ!明日は呑むぞー笑)

創業者の記念碑をバックに




連日の長文に汗
お付き合いくださり
ありがとうございました。


ゆうなって



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