【意味のない日々】近況と読んだあれこれ

花粉症が、本格的になってきた。
アレルギーの薬を一応飲んでいるんだけど、先日は全く歯が立たず怒号のようなくしゃみを連発して、無駄に体力を消耗していた…
昨日今日はそれほどでもなかったけど、とにかく目が痒い。
そういや、目薬じゃなくて洗眼液というものがあるらしいときいて、ちょっと気になってる。
アイボンが気休めならば、それはどれほどの効果を持つのやら。

あと、最近食べたんだけどめちゃめちゃ美味しくて激ハマりした。
近所のスーパーで買い占める勢いで買ったけど、同居人にも狙われている…

なんかナッツとか搾菜の刻んだやつとかがあって、食感も楽しい。
今日はご飯を入れて食べてしまった。罪だぜ。

・正体

悪い夏から思ってたけど、染井為人は私の好き作家の打線入りを果たしたと思う。
脱走した死刑囚と、その死刑囚に人生を変えられた人たちと、真実に辿り着くまでの話。

ちょっとアングラっぽさと、後味の悪さがまた感情をヒヤヒヤさせたりして揺さぶってくる。
っていうか、予想外の展開。ラスト気に食わなかったけど、でも嫌いじゃない。

そんで、その予想外の展開に行く、凡庸とも言える日常の描写と構成がとんでもなく面白いんだよ〜
途中から、脱走した彼が無実だと徐々に分かってくる切なさが、本当に救われてくれ! って手に汗握って祈るような気持ちになってくるぐらい、彼は好人物だった。
正体を知ってなお彼の人柄に触れた人達は彼を信じていたところがエモすぎて、最後の方は泣きそうになってた。
間違いなく、お勧めできる一冊。

・方舟

クローズドミステリものを読むのは何年振り?? ちょっとインシテミルを思い出した。
山の中の非合法っぽい地下シェルターに、大学生たちととある家族が閉じ込められる。一人を犠牲にすると外部に出られるけど、殺人が起きてしまって…

終始不穏な空気が漂っていて、それでもページを捲らずにはいられない!!
順調に不可解な死体が積み上がっていって、それでも主人公の従兄弟が浪々とできる限り証拠を集めて、朗々と語っていく姿に安心感を覚えるし、整然とした論理の組み立てに納得ができる。

物語の途中に、家族とか愛してくれる人がいたら人間の価値は上なのか、という話が出て、胸が痛くなった。悲しむ人が多い人の方が、価値があるのか。
こんな雑談めいたものがミスリードになるなんて思うか?

最後の最後のどんでん返しには、本当に震えたし、中途半端とも取られかねないぶつ切りのラストの分、最高だった。

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