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レポ39:湘南港灯台(2019/10/6)

神奈川県に面した相模湾を代表する地域である湘南。「湘南」の明確な定義はないものの、江の島がヨットの聖地たる"シンボル"を訪れました。

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年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。

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◼️レポ39:湘南港灯台(2019/10/6)

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秋の薫りが近づく10月の明け方5時ごろ。空は鈍色のどんよりとした天気でしたが、神奈川県藤沢市にある江の島はそんな中でもとても美しく煌めいていました。

江の島シーキャンドルもまだ勤務中(点灯中)です。

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ふと朝陽の方に目を向けると、東雲の空をバックに、湘南の海に灯る一筋のエメラルドグリーンの光が見えました。

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点灯シーンを間近で見たいと思い、急いで車を走らせ江の島大橋を渡ると、真っ先に先ほどの光の元に向かいました。

江の島の道路はシンプルで、島に渡って左折するとすぐに湘南港に到着します。突き当たりまで進むと湘南港臨港道路附属駐車場が朝5時から開いています。1時間300円のようです。

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駐車場では少しでも灯台に近づくために左手の奥に止めました。車から降りると早速大きな白灯台が目に飛び込んできます。

ヨットハーバーのショアサイドには、釣り人たちも沢山います。

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湘南港は前回の東京オリンピックが開催された昭和39年(1964年)に完成し、湘南港灯台もヨットレース会場のシンボル的デザインとして点灯を開始。以来、公共ヨットハーバーの草分け的存在とされています。

湘南港の完成が8月下旬、湘南港灯台の初点灯が9月26日、オリンピックのヨット会場として使われたのが10月11日ですから、本当にタイトなスケジュールの中での開催だったのでしょう。

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灯台のある東側沿岸は桟橋も整備されており、ここにも釣り人多数。プロムナード(散歩コース)として、多くの人々の憩いの場所となっています。

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一方で、灯台や桟橋一帯は台風などによる激しい波浪にさらされるため、真っ白な灯塔に錆びが目立ちます。まるで血塗れの戦士のような勇敢さを感じますが保守が必要な気もします。

相模(さがみ)湾は一応、海洋法上は内海なのですが、湘南のイメージ通り波はそれほど穏やかではないようです。

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灯台扉の錠前部分は、錆び防止のためか丸い輪っかの保護が施されていました。

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塔高は18mあるので灯台下から見上げても見えませんが、朝陽で淡く染め上げられた灯塔と薄緑色の灯火の組み合わせはとても美しいです。

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日が昇りきってからも天候は曇り空でしたが、より存在感が増している気がしました。

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江の島に渡る歩行者専用の江の島弁天橋からも湘南港灯台は見えますね。

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2020年の東京オリンピックではセーリング会場となる江の島。是非とも世界各国の方たちに競技とともに、デザイン灯台を見ていただきたいです。

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村上

年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。