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レポ5:妙見埼灯台(2018/12/27)


福岡県北九州市若松区は市の北西部に位置し、周囲を響灘(ひびきなだ)と洞海湾(どうかいわん)に囲まれた地域です。一昔前は渡船しか交通手段がなかったほど、海や湾が身近な土地柄です。

妙見埼(みょうけんさき)灯台は、そんな北九州市若松区の北端の遠見ヶ鼻にあり、西方の玄界灘から響灘、そして関門海峡へ向かう航路の玄関口としてお出迎えする沿岸灯台です。そのため、特に分かりやすい灯質(群明暗白光)を採用しているそうです。

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灯台の周囲は芦屋層群と呼ばれる地層が広がっており、3000万年前、遠見ヶ鼻付近は浅い海だったそう。そのため、貝やクジラ、海鳥の骨の化石も発見されています。岩場はゴツゴツとした感じで、灯台の立っている地層とはまた雰囲気が違いますね。

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灯台下の岩場は、日本海からの風と波しぶきが強いし、足元が滑りやすいため気を付けなければいけません。たまたま来ていた子ども達はとても楽しそうに波打ち際でハシャいでいました。

以前日中に訪れた際も青空に白塔がよく映えましたが、やっぱり妙見埼灯台は夕暮れ時に訪れたい。

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というのも、灯台のある場所はかつて御嵜神社の社があり、男神様がここから臨む夕日があまりに美しく心奪われてしまったため嫉妬した女神様が八つ当たりで海難事故を起こしていたそうです。

そのため社は夕日を見れないよう灯台の裏手にある内陸向きの現在地に移設され鎮めたという言い伝えがあります。

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それほど妙見埼灯台から眺める夕日は絶景ということです。その絶景を一度は目にしたいと、2018年の「灯台納め」に訪れました。また2019年も訪れたい灯台の一つです。

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村上 記

年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。