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レポ80:肥前宮埼灯台(2024/1/17)

外洋から佐賀県の伊万里港に至る3本のルートの一つ、日比水道。その佐賀県と長崎県との県境である鷹島肥前大橋を臨む灯台を訪問しました。

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年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、自身の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。

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◼️レポ80:肥前宮埼灯台(2024/1/17)

伊万里(いまり)港を内湾とする、佐賀・長崎県の両県を挟む伊万里湾は複雑な地形で、大小多数の島もあり、船舶の出入りには主に日比水道、青島水道、津崎水道の3つのルートがあります。

その内、最も東側のルートで長崎県松浦市に属する離島・鷹島と佐賀県唐津市肥前町星賀(ほしか)を、鷹島肥前大橋がまたいでいるのが日比水道です。

鷹島肥前大橋は2009年竣工、全長1,251m

今回訪問する灯台は、佐賀県唐津(からつ)市の星賀(ほしか)港の入り口に護り手として鎮座しています。

今回お目当ての灯台、見えますか?

自動車で灯台近くの神社まで行くことも可能ですが、駐車場が見当たらなかったので、気になる方は星賀港沿いにある星賀高齢者センターに1日300円で停められます。

港の北東辺りに駐車場はあります

今回は駐車場から歩いて灯台まで向かうことに。歩いて15分くらいの距離になります。

星賀港は三方を山に囲まれ正面に鷹島があり穏やかな港

灯台に向かって歩くと左手に肥前鷹島大橋が見えます。日比水道は水道中央に険しい岩礁があるらしく、大型船は航行出来ないそうです。

突き当たりまで歩くと、右手の視界が開けて灯台が目視できます。ここまで迷うことはほぼ無いかと。

灯台のすぐ脇に少し出っぱった形で灯台が設置されています。このアングルで見ると、鳥居と灯台が並んでおり、少し不思議な感じ。

灯台には神社の横を直接通っても到達出来ますが、今回は星賀神社内を通るルートをご紹介。
八幡宮 星賀神社の入り口は立派な鳥居です。

鳥居の側には立派な夜燈もある

境内の中には沢山の狛犬が居るのですが、真っ直ぐ正面の拝殿まで行きます。

境内にガッツリ電灯があり、少し滑稽です

すると拝殿横に通路があり、そのまま海に出ることができます。

この鳥居をくぐると灯台の目の前

肥前宮埼(ひぜんみやさき)灯台。ちょっと陸地から離れた位置に建てられた台座の上にある灯台ですね。階段も一度海岸に降りてから登るという構造で少し不思議です。

ちょうど良い感じの陸地が無かったのかな?
対岸には鷹島が見えてます

台座部分を登るにはセメント造りの階段を登る必要があります。若干狭いかもしれませんが、それほど慌てずに登れば大丈夫でしょう。

高いところにあり、灯台を見上げる設計になってます
階段の幅はやや狭いけど、慌てずに
台座周辺はやや狭いのでご注意ください

ちょうど唐津市の離島の一つ、向島行きの船が通りました。

夕陽をバックに

ちなみに日中は向島に渡っており、船上から見た肥前宮埼灯台はコチラ。

灯台の隣の白い屋根の施設は浄水場かな?
日比水道を通る船舶にとって目印になりますね

灯台の形状はよく見る防波堤灯台のそれと同じかな、と思いきや、先端部は楕円形、灯台入口は長方形と、何とも形容し難い形になってました。

写真では分かりにくいですが不思議な形状です

大型船が通れないほどの岩礁がある日比水道において、小型・中型船が安全安心に航行できるよう、小さいながらも肥前宮埼灯台がしっかり働いている様がよく分かりました。

村上 記

年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。