レポ22:阪南港新西防波堤北灯台(2019/5/3)
大阪府南西部にある岸和田(きしわだ)市は、大阪湾と隣接しており、数多くの防波堤灯台が設置されています。今回はその中で渡船しなければ行けない離岸防波堤の灯台を尋ねてみました…
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◼️レポ22:阪南港新西防波堤北灯台(2019/5/3)
「岸和田だんじり祭」で有名な大阪府岸和田(きしわだ)市。大阪湾に面しており、重要港湾および特定港に指定されている阪南港には数多くの防波堤があります。
明け方5時。朝焼けに染まる灯台を見たくて、早めに港に来ましたが、既に数多くの釣り好きたちが集まっていました。
まずは阪南港岸和田新東防波堤灯台に近づいてみます。空が白んできた時間で、まだ灯台の灯りも点いています。
遠くに目をやると防波堤の上に赤灯が。よく目を凝らすと釣り人らしき人影もあります。どう見ても離岸防波堤のようですが、どうやって渡っているのかこの時は疑問でした。
そうこうしているうちに、空が白んできました。
港湾の入口には「渡船のりば 岸和田渡船」の文字が。ひょっとして皆ここから防波堤に渡っているのかな⁉︎
そう思って橋のそばにあるお店で聞くと、阪南港近辺の防波堤に船を渡しているそう。
詳細は岸和田渡船HPで確認されたし。
次の便が丁度あと10分で出航予定。防波堤に渡ったら2時間ほど拘束されるので、10秒くらい悩みましたが、すぐに頭を切り替え早速乗り込みます。
当たり前ですが釣り道具も持たず手ブラで乗っているのは自分だけでした。トイレも設置されておりリニューアルしたのがwebサイトでも、大きくPRされていました。後ほどその意味に気付きます。
渡船出来る防波堤は「旧大一文字」と呼ばれる一番大きな波止め(防波堤灯台2基設置)以外にも、いくつか選べるようです。今回はあまり要領が分かっていないので、一先ず大一文字へ。
港湾沿いの工場群を横目に、船はグングン進みます。
ものの2〜3分で大一文字の南端にある防波堤が見えてきました。
「白」と書かれた船着場で降りると、渡船は早速つぎの停泊場所へ向かいます。
阪南港岸和田新西防波堤灯台は寸胴型です。少し丸みがあり、可愛らしいフォルムです。
船の迎えまで2時間もあるため、ゆっくり眺めてもおつりがきます。
ひとしきり鑑賞した後、反対岸の赤灯に向かって歩きます。旧大一文字の防波堤は全長約150mほどあり、船着場もほぼ等間隔に計4ヶ所あります。
10分ほど歩くとようやく赤灯の船着場に辿り着きました。
近くで見るとスケール感ハンパないです。阪南港には沢山の防波堤灯台がありますので、混乱しないためか、防波堤灯台でも形がそれぞれ個性的で魅力たっぷりです。
あっという間にお迎えの船の時間。急いで船着場に向かいます。
トイレ休憩したり、釣りのポイント変更のため別の防波堤に渡るべく乗船する人もいます。
そのまま船はさらに沖の防波堤へ向かいました。船上から横目に見る赤灯も素敵です。
次の防波堤に着くとトイレには長蛇の列が。当たり前ですが防波堤にはトイレが無いため、この船のトイレ一つが生命線です。
「トイレのリニューアル」が渡船のホームページにPRされていたのは、こういう訳だったんですね。確かに大事です。
帰りにもう一度大一文字の防波堤に立ち寄り、そのままはじめの船着場へ帰ります。
しばしの遊覧と非日常体験でした。
村上
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