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てんてんと

点々と
道に落ちているしみ
不規則に
でも途切れずに
ずっとつづいてる
しみを踏む
尻尾がはえる
もうひとつ踏む
長い足がのびる
跳ねあがる!

楽譜は読めない
旋律がわからない
なのに
暗い音色がからだをつたう
悔いやうらみや
罪やあきらめ
わたしのなかに潜んでる
しみが誘われ浮きあがる

音のない音が逃げる
しみは転々と
かたちを変えて
そらまた跳ねる!
知らぬ間にわたしは踊らされてて
ねえ追いつけない
しみはわたしを抜いて
旋律と走りだして
わたしは息が切れて
立ち止まったら
しみの消えたきれいな道
突きあたりは海
引きかえしてもう一度生きる

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