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赤いリボン

あけましておめでとうございます、一月が終わる前にこの挨拶をと思って急ぎ書き始めました。みなさまお元気ですか?およそ半年ぶりですね!月日が経つのが早い早い!
さて今日は朝から北島町役場にて「特殊詐欺」から身を守るための講義を演劇という形で行ってきました。あ、私がじゃなくて、劇団員のみなさんが(凪ちゃん、くめちゃん、そうやくん、そして大木さん。朝早くからお疲れ様!)。想像よりもずいぶん多くの方にご覧いただくことができました。地域貢献…というと烏滸がましいかもしれませんが、地域のお役に立てたのではないでしょうか。

会のメインイベントだったようです

さて、todokeru,はいま、第四回本公演「幕間ダイアログ」の稽古の真っ最中。稽古はどうやらほぼ毎日のように行われているようです。今回も多少他人事のような書き方になってしまうのは、稽古にほとんど顔を出せない状況になってしまったからです。
todokeru,の稽古時間は19時頃から遅くとも22時頃までで設定されることが多いのですが、もう完全に子育てコアタイム。おおざっぱに見積もって、18時から夕食、19時から風呂、20時から寝かしつけ、21時半から翌日準備、ってな感じの日々を過ごしており、なおかつ0歳児もジョインしてきたので、なかなか稽古参加は難しいなあという状況です。

愉快な新メンバー。変顔が得意。

さて、今回の公演も大きく意味のある部分に関わらせていただいていますが、皆さんの目に触れる部分で一番大きいものはチラシかなと思っています。

表面。写真撮影は臨月、出産2日前に行いました。
裏面。みんなの写真入れてみました。


いつも公演の企画を立てはじめてからは大木さんといろいろイメージの擦り合わせを行っていくのですが、今回は「女性4人の物語」というところからスタートしたため、主演4人を表に出していくということは決めていました。当初は室内での談話風景をメインにする、または引きの写真にしようと考えていたので、こんなにみんなの顔を前に出していいのかな?とは最後まで悩んだところです。

めっちゃ引いてる方の写真

みんなの視線の意味は、舞台を見ていただければわかると思います。

そして今回の撮影時、珍しめの小道具を用意しました、裏面に映っているブーケです。
ちなみに作中にはブーケはでてきません。

赤リボンの印象が強い

もはや語ることも時代遅れなステレオタイプの女の幸せ、女性が目指すべき形のシンボリックなアイテムとして準備しました。もちろん、ブーケを見て「結婚式」を想起することそのものを時代遅れと言っているのではありません。
もともとはグリーンのリボンで完成していた美しいブーケ、これを主演4名の方の手で「赤」のリボンに替えてもらいました。色は「赤」である必要がありました。そして撮影時には、このブーケを粗雑に扱ってもらうようお願いしました。
なお、足蹴にする画は「思想が強すぎる」とのことで代表に却下されました。

✴︎

今回の「幕間ダイアログ」はとても紹介の仕方に悩む作品で、キャッチコピーも未だにどうしたものかと悩み続けています。
特徴としては作中に映画がたくさん出てきます。でも、そのことを強くアピールすると映画好きを自認しない方々には届かないのではないか。それならば「女性4人の物語」ということを現代の若草姉妹よろしくアピールするべきなのか。女性をエンパワメントする物語ではないのでミスマッチが起こるのではないか……などなど。

このときはほぼ初対面の4人。(没写真)

自身が観劇しようと思う時に一番なにをみるかって「あらすじ」なんですよ。それはなぜかというと、単に私が「物語」を好むからです。ミステリだったり、最後にどんでん返しがあって大団円、みたいなわかりやすい話にほっとしてしまいます。でも「幕間ダイアログ」は一本の物語を紡いでいるわけではない。モノローグとモノローグが対話する、けれど一人芝居ではないのです。
それでもあらすじくらいは、と思って無理矢理あらすじを書き出してみたら、まったく面白そうに思えない。台本を読んだ時のワクワク感を表現することができない。ただ台本に書かれている事実が箇条書きになっているだけ。当たり前ではあるものの、台本に一切敵わないんです。だからこそ舞台で最初から最後まで観てほしいのに、そのきっかけや入口になる言葉を選ぶことができない、、
ふだん言葉を使って生きているくせに、言葉をうまく扱えないことに苦しさを感じました。
あー言葉の魔術師(と勝手に呼んでいる)久米ちゃんの脳みそをちょっと分けてほしい。あと、ぴちぴちの肌も分けてもろて。あと体力と、あとねえあとねえ、いや、キリがないのでやめておきましょうか。

個人的な感想ですが、、幕間ダイアログ、きっと今を生きるみなさん、どなたも、登場人物の誰かにきっと感情移入、共感できるのではないかなと思います。演劇なんていうややこしいものを趣味にする方ならきっと「わかる」と思うだろうな、という人物や、共感を表明するのは社会的には憚られるような部分をもつ人もいたりして。みんなとってもチャーミング、です。

そんなこんなで、トップ画像のようになんとなくみんなと分断されているような不安感にかられつつ、思念だけは稽古場に飛ばしながら歯痒く過ぎる日々。いいものを作ろうと日々頑張っているのがグループLINEからも伝わってきています。ぜひ多くの方に楽しんでほしい。少しでもたくさんの方にご来場いただけると嬉しいです。

詳細やご予約はこちらから。

それではまた!


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