見出し画像

薄々気づいていたんだけど採算が合わなくないか…?

バナナの繊維を使ってハンドメイド品を作って売ろうとしている。写真の左は1発目のトライのコースター。右は2回目。ぼくめっちゃ器用やから2~3回練習したらすぐ売り物つくれるわー。何やらせてもある程度できちゃう。もぉー、器用貧乏。

さて、冗談はそれほどにして下手にバッグとか帽子とか作るよりこうしてコースターを量産した方がビジネス的に儲けデカいんじゃないかと思い始めてきた。

こういうハンドメイド品を作って売ろうとすると、だいたい儲けはいかほどかというところから始まる。

現在、彼ら視覚障害者協会の人たちがやってるのが、籐の家具の修理モップの製造販売。前者はリンク先のサイズの修理で1ヵ月くらいかかって300ECほど ( 12,000円ほど )とらしい。※サイズとかかった時間によって変動する時価っぽくなってる。

そこから籐の費用を差っ引いたのが彼らの取り分ということになる。1か月の平日つまりは勤務日を22日として、1日あたり約13.6EC(約500円)の売上、籐の仕入れ値がどれほどかわからないけれど、輸入品ということなので便宜上3.6ECが原価とする。利益が1日あたり10EC(約400円)。それを2人ないし3人でどういう配分かは知らないが割ってる。

モップの方は原材料のモップ1つあたりの原価計算もしていなければ、材料の在庫管理をしていてないなどなど課題が多くて途中で調べるのをやめた。

途中まで計算した感じ、少なくとも1つあたり1.5ECの利益はありそう。

過去の自分の調査と帳簿の数字が正しいとするならば、年間4,300個ほど販売している。すると利益は6,450EC ( 約26万円 )となる。1カ月あたり537.5EC ( 約2.2万円 )。これを協会で作業したメンバー4人で分けている。もちろん、全部わけているわけではない。秘書であるファビーナの給料や掃除婦さん、モップの配達をしてくれる人の給料も払わないといけない。もちろん政府補助金もそこに合わさって賄われるわけだけど。それにしたって政府補助金ってたしか年1,000EC(約40万円)だから。厳しい。

※正確な数字ではありません。あくまで参考値。あくまで仮定。

これじゃイベント企画もなにもできない。メンバーに小遣い程度の生活費渡して終わり。

故に、新たな収入獲得の手段が必要なんだけど、前にテストして量産できると確信できたペーパーボックスは1つ25EC(約1,000円)での販売を考えていた。あれ、新聞はタダで色塗るだけだから絵具費用を1つあたり5ECと高めに設定しても(盲目の人たちなので、ぼくらより多く絵具を消費してしまう)20ECの利益。1週間で彼らでも作れるので月80EC(約3,200円)の収入を獲得できる。籐の家具の修理と並行してできるし、基本は組み立てだから、1週間に3つはまとめて作ることができる。すると、一気に月240EC ( 約9,600円 ) の収入増になるわけだからかなり有望なビジネスだった。売れなかったけど。(これはこれで価格を見直して再度市場に投入しても良いと思っている。)

で、いまやってるバナナの繊維のやつなんて、バナナの木を切ってきて、繊維を作って…と工程がとにかく多い。既にわりに合わない。

正直、写真のようなコースター1つでも20ECくらい欲しい。木から繊維を取るのに2日かかるだろうし。

実際問題、取れて1つ10ECくらいだと思う。盲目の彼らの場合、編むのに1週間ほどかかるだろうから、1つに1週間かかる。ぜんぜん採算合わない。籐の修理ですら1日あたり10ECくらいあるのに…って思うだろうから。

彼らだけでカバンを作れるようになったとしてきっと1つあたり1カ月はかかるだろう。じゃあなんぼで売りますか、300EC(約12,000円)は少なくとも請求したい。それ売れますか。どう思う?フェイクレザーのカバンですら80ECで売ってるのに。厳しいよねぇ。

外国人向けのお土産、セントビンセントと言えばこれ!的なものがないから、そのマーケットを狙っているけれど、それにしたっていくら払ってくれるだろうかという課題はある。高い値段で買って欲しいけれど、それはそれなりの価値がないといけないわけで、「障害者が作ったんです、すごいでしょ?高く買ってください!」ってお情けで寄付的に買って欲しくはない(少なくとも表向きは)から、しっかり普段使いできるクオリティで、良いデザインのものを作りたいから…って考えると、1年くらいかかりそうだ。そうなればさらにR&D費を商品価格にのっけたくなる。

うーん、悩ましい。

とりあえずやってみる精神で、時間かかることに足を突っ込んでしまった感。

サポートはいつでもだれでも大歓迎です! もっと勉強して、得た知識をどんどんシェアしたいと思います。