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中間発表の全スライドと内容を公開

エチオピア隊員のMizukiさんが中間報告会の様子を公開していたので、これはぼくも公開すべきだなと思ったので、セントルシア事務所(セントビンセントの管轄)は11月だったから遠い記憶のことだけれど、2回くらいは練習したから結構覚えているので置いておきます。

ちなみに、セントルシア事務所では半年に1回の報告会ということになっていて、人数がセントルシア、セントビンセント合わせて10人ほどしかいないので、毎回新人隊員であろうが全員なにか発表することになっています。だいたい1人10分くらい。最終報告は15分とかだったかな。質疑応答は別で3分~5分ほど。

そして、こちらの事務所では隊員間の情報交換に重きを置かれているためか、日本人だけの場なので日本語です。

ぼくのプレゼンはスクリーンの文字よりもぼくの話にフォーカスが当たってほしいので文字はほぼありません。(半分冗談です、書くのめんどくさいからです。今回はめっちゃ考えたので1時間くらい資料つくるのにかかりました。)

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ー 新しく赴任された方は初めまして、セントビンセントの視覚障害者協会に派遣されています、OKAと申します。

軽く派遣先のことを紹介しておきますと、事業として右上から、竹細工の家具の修理、その下のモップ製作販売、これがメイン事業です。それから、左下、月一で盲目の彼ら自身で、高齢の盲目の人たちのためにフードバスケットと言って、小麦粉やパスタや米、砂糖などの穀物を配ってるんですが、配達は健常者の人にお願いしていますが、手配とパッキングまでは彼ら自身で行っています。

それで、ぼくがここで何をしているかと言いますと、マーケティング隊員として彼らの所得向上や、セントビンセントの人たちの視覚障害者に対する偏見を取り除く啓発活動や協会のPRに取り組んでいます。

何をするにもまず、情報が必要だと、ぼくは初代ですし、似たような活動をしていた隊員も過去いないので、セントビンセントの人たちがどんな人たちなのか、何が好きで、何を大切にしている人たちなのか、どういうことについついお金を使ってしまうのか、とかっていうのを知る必要があるなと思いまして、派遣されてから特に最初の6カ月は情報収集を主にやりました。

具体的には…

アイランドツアーが楽しいぞ言われれば行き、火山があるぞ言われれば山にのぼり、カーニバルももちろん行き、海を走り、ロブスターをたくさん食べてみたり、船や飛行機に乗り、酒を飲み、ナイトパーティーに行きました。

すべては彼らを知るために、自腹を切りました。資料だけじゃなくて現場で体験するってことが大事なので。いやぁ、大変でした。

おかげさまで、彼らがどういう人たちなのかっていうのは結構わかってきまして、

白い方が前回6月の報告会で発表したInstagramのアカウントの運用状況で黒い方が今回です。あまりフォロワーが増えていませんね、投稿数も少ないのでさもありなんという気がしますが。

前回はアカウント開設してから2~3か月とかそんな頃だったと思うんですが、当時はとにかくフォロワーを獲得することに重きを置いていたので、フォローしてくれそうな欧米人をメインターゲットにしていました。なので、下のフォロワーの内訳のグラフを見て欲しいんですが、ロンドンのフォロワーが一番多いことになってるんですね。

それが、今回のグラフでは首都キングスタウンのフォロワーが13%で一番多くなってるんですね。前回、実は、「これからは国内のユーザーをターゲットにします。フォロー数:フォロワー数 の対比で十分、このアカウントは有名っぽいぞというシグナリングでできたので」というようなことを言ったんですが、その成果です。で、もう少し突っ込みますと、ロンドンやNY、トロントのフォロワーも実はセントビンセントやカリブ出身者が多かったりするので、少なくともフォロワーの過半数はカリブの人たちです。徐々にですが、セントビンセントの人たちに彼ら視覚障害者の人たちの取り組みや彼ら自身のことが届くようになってきました。

ちなみに、国別で見ると、この通りで日本が3%入っているのはぼくの不徳の致すところというか恥ずかしいところですね。早くこのリストに載らないようにフォロワー増やして希釈させたいです。

このInstagramでは写真の他、動画も作ってまして、

ご覧の通り、モップ製作の様子なんですが、彼らは4人とも盲目です。視力が全然ありません。視力がなくてもこれだけのことができる、これだけの連携ができるというのを世の中の人たちにもっと知ってほしかったんですね。

注意深く見ると、彼らの来てるTシャツがボロボロで寄付なりなんなりの支援が必要なんだなというのがわかるかなと思います。これバックで流れてる音楽というかリズムもセントビンセントの人たちが好きそうなものを選びました。

これ、そこそこウケまして、俺のストーリーで紹介したいから動画のデータをくれと言ってくれる人がいました。

やっとローカルの人の心を動かすことができたと感慨深かったです。

モップや家具の修理だけじゃだめだと、もっと消費のサイクルの短いものであったり、生産コストの低いものも商売として扱った方が良いと思いまして、古雑誌をもらってきて、こういうペーパーバスケットを作ったり、

古新聞で、こういう箱を作って売ろうとしています。

正直、作業スピードが違い過ぎて、8割くらいはぼく1人で作っているんですが、盲目の彼らにも色を塗ってもらったり、組み立てをやってもらっています。Tシャツと製作物の色が同じなのはたまたまです。狙ったわけではないです。

この様子もInstagramやFacebookページで発信していたんですが、すると、

テレビ取材のオファーが来ました。目が見えないのに、立派なものが作れる、色を塗ることができるという現実に、彼らがもともと持っていた偏見というか彼らの思い込みとのギャップが激しかったからだろうなと思っています。

10月の末に撮影をしまして11月上旬に放送されました。

この反響がすごくて、いやほんとに、テレビって…感じです。あのー、そのー、びっくりするくらいまだないです。お前ほんまに放送したんかと思ってます。(11月中旬時点でのこと。後にFacebookページで番組を公開し大きな反響を得る)

1年目はこんな感じでした。PRの方は最後にテレビ取材を受けることができたので及第点としたいです。

2年目は、1年目で築いたものをベースに商売の方をがんばりたいなと思っています。

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という感じです。

ちなみに言うと、こういうスライドの作り方は会社員の時からあまり変わってないです。ただ怠惰とか緊張感がないとか言われることもありましたけど、ぼくのような若手が爪痕残すようなプレゼンをするにはどうすればいいかって考えた結果、みんな真面目にやってる中で1人だけ突飛なやつがいたら目立つじゃないですか、記憶に残りますよね。なんかあいつおもろこと言ってたな、なんだっけ詳しく聞いてみようとなれば成功です。会社員の場合、実はプレゼンそのものよりプレゼン前後の根回しや反響の方が大事なので。

どうですか、意外とちゃんとしてると思いましたか。それとも思ったよりふざけていると思いましたか。ちなみに、活動外の写真(海で遊んでたりするプライベートなもの)をスライドに貼って発表してるのはセントビンセント隊員だけでしたね。

マーケティングは、ぼくは、一次情報を大事にするので自分で現場に行って、体験することを大事にしてます。プレゼンではそれで冒頭に笑いを取りに行きましたが、あながちどころか、本気で大事だと思ってます。

あまり参考にならないと思いますが、誰かの参考になれば。


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