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2週間も実家で過ごすのは実に15年ぶり

今朝、実家の中庭を眺めていてすごいことに気づいた。

14泊も連続して実家で過ごすのは15年ぶり。ぼくは中学卒業後、高校の野球部の寮という名の収容所に入っていた。その大学も1人暮らし、卒業後も拠点は神戸か東京だったから、中学を卒業してから実家に長期滞在してなかった。正確には14年か。

とにかく、すごい久しぶりであることに変わりはない。だって高校の部活やってたころはほぼ休みなんてなかったから、年末年始とたまに週末帰ってくるくらいだったし、大学時代や社会人になってからは正月だけ数日帰ってくる程度。

訓練が終わって派遣までも、拠点は実家だったけれど、友達と旅行に行ったりしてたからあまり実家にいた記憶がない。

ぼくの周りではわりと普通だったりする。さいきん例のウイルスによってライフスタイルがガラッと変わりますよね、家族や大切な人と過ごす時間が増えますよね的な記事をふんふん読んでいるときにふと気づいた…わけではないけれど。

そういう記事はたしかに読んだ。けど、そんなゆとりある生活してこなかったし、基本的にどこでも引きこもりだから変わらないと言えば変わらない。YouTubeや読書、Netflixで気づけば夕方になって1日が終わろうとしている。不思議だ。いくら時間があっても足りない気がする。

とにかく、その類の記事が伏線にはなったと思う。

ふとしたことから中庭を眺めたときに、ぼくこの長期滞在は15年ぶりだわと思った。ちなみに中庭を最後に見たのは20年くらい前だと思う。

毎年数日しか滞在しないなら使う部屋は決まってるし、何年も見てない部屋だってある。もう行動パターンは決まってる。

そういう、存在は知ってるけど今どうなってるかはぼくが把握してない場所がいくつかあって、そのうちの一つが中庭だった。

かつてそこは祖母の管轄で、その祖母は今は老人ホーム。管轄が母に変わったようだ。ようだ、というのは庭に芝を植えていたから。祖母は雑草を抜くことはあっても新しく何かを植えることはしなかったから。足を悪くてしてからは庭は放置していた。

引きこもり過ぎて家の中を猫ちゃんとかくれんぼしてたときにたまたまそれを見て、ずいぶんとぼくは長い間実家にいなかったんだなと実感した。

車を買い替えた、猫を飼い始めた、堀の金魚や鯉がサギに食べられた、犬が寿命でサヨナラした…そういうことはビッグイベントなのでぼくの耳にも入ってきていたけれど、掘りごたつ作りましたとか、庭いじりとか模様替えは知らない。

2週間も実家で自主隔離がなければ、たぶん一生知ることはなかっただろうと思う。いろんなことに気づくことはなかっただろうと思う。

というか、時の流れを感じた。強烈に。

ぼくの記憶が正しければ、中庭なんて震災以後誰にも見向きもされなかったところだったから。中庭は母屋と離れの間にあって、震災で傷ついた平屋の母屋を2階建ての住居に建て替えて、以来、離れも実質廃墟になっていたから。

中庭もびっくりしたろうと思う。お前らワシのこと覚えとったんかって。

まあ、前途有望な若者として当時15歳の青年が巣立っていったはずなのに、30歳無職独身として帰ってくるなんて思ってなかったからぼくの方がびっくりしてるけど。

前途多難やで、ほんま。

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