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何キロ先のキリンが見えるか

息子「パパ,視力8.0ってどのくらい目がいいの?」

どうやら,息子の好きなアニメのキャラクター(爆釣バーハンター?)が視力8.0の設定らしい。視力は視角[min]の逆数で定義されているので,ランドルト環(Cのマーク)の隙間の間隔をdとすれば,

d ≒ (ランドルト環までの距離)✕(2✕3.14/21600)÷(視力)

で求めることができる。ランドルト環までの距離を5mとすすれば,視力8の人の見分けることができる隙間の間隔dは,

d≒5✕(2✕3.14/21600)÷8=0.00018m=0.18mm

となる。

僕 「5メートル先から,0.18mmの隙間を見分けることができるくらいだね。」
息子「すげぇ。」
僕 「1mmの隙間だったら,27.5m先から見分けることができるよ。」
息子「27.5m!そんな人がいるの?」

僕 「そういえば,昔,サンコンさんというギニアの人がテレビで視力6.0って言っていたけれど,サバンナに住んでいる人は遠くの動物を見分けるために,視力が良いのかもしれないね。」

試しに計算をしてみる。

僕 「キリンの身長ってどのくらいだっけ?」
息子「5mくらいだよ。僕4人分」

僕 「そしたら,キリンの身長が5mとして…」

5≒L✕2✕3.14/21600÷6
L≒10000m=10km

僕 「10km,条件が良ければ,視力6の人は10km先のキリンを見つけることができるよ。」
息子「僕はどうなのかな?」
僕 「息子君は視力1.0くらいだから,この1/6だね。だから,1.7km先までだったら見つけることができるよ。1.7km先は,ここから息子君の小学校の2倍くらいかな。」
息子「本当にそんな遠くにいてもわかるの?」
僕 「条件が良ければだけど,サバンナみたいな,空気が乾燥していて見晴らしの良い場所だったら,そのくらい見えるんじゃないかな。」
息子「僕,サバンナに行ってみるよ!」
僕 「誰が連れて行くの!?」

***
 視力と言えば,大学のために東京にでてきて,僕は東京の夜空に星が少ないことに愕然とした。そして,「東京の空は本当の空じゃねぇ。」と智恵子のようなことを東京出身の友達に言っていた。
 しかしある日,メガネを新調して,夜空を見ると,そこには僕の実家と同じくらいの星があった。受験勉強のときに視力がガクンと落ちて,星が見えていないだけだったのだ。

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