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ウェブデザイン技能士2級取得への道

ウェブ系の資格は色々ありますが、私がなぜウェブデザイン技能士取得を目指したかというと、ずばり「Webデザイン業界唯一の国家資格」であるから。どうせ勉強するなら国家資格の方が価値がありそうだし、スキルとして申し分ないのではと思ったのです。
ところが、この「ウェブデザイン技能士」への道程は、なかなか険しいものでした(笑)今回は、私が2018年9月に取得した「ウェブデザイン技能検定2級」の試験学習方法ならびに、ポイントなどをご紹介したいと思います。

ウェブデザイン技能士とは?

http://www.webdesign.gr.jp/

ウェブデザイン技能検定は、国家検定制度である技能検定制度の一つとして、厚生労働省より職業能力開発促進法第47条第1項の規定に基づき指定試験機関の指定を受け、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会(以下、当協会)が実施するものです。
試験は実技および学科試験で実施され、関連国際標準規格等に基づきウェブデザインに関する知識・技能、実務能力等が問われます。1級の合格者には厚生労働大臣より、2級及び3級の合格者には当協会理事長より、ウェブデザイン技能士の合格証書が発行されます。

公式サイトでは、このように説明されています。
試験は学科と実技があり、等級によって試験時間は異なります。実技に関しては暫く殆ど同じ内容で実施されているようです。(疑問ですが)
学科はマーク方式・全40問、実技は全5項目あり、ともに70点以上(細かい内部基準あり)が合格となり、合格率はサイトによると、3 級 60~70%、2 級 30~40%、1 級 10~20% とのこと。
3・2級は約3か月毎のペースで年に4・5回行われ、1級に関しては学科と実技で試験日が分かれており、年に1回しか行われません。会場も現在は限られた都市での開催しかないようですので、受験を検討しておられる方はチェックしておきましょう。
ちなみにこの試験、名称に「デザイン」を冠してはいるものの、センスは殆ど必要ありません(笑)それよりはアクセシビリティやユーザービリティなどの知識に重きを置いている印象です。

2級から本気出す​

受験にあたり、まずは念のため3級の過去問題に挑戦してみました。
もう10年以上もウェブに携わっているので、当然といえば当然なのですが、初っ端から満点合格。3級に関しては、ウェブ初心者でも知識をあるていど得ている人なら難なく突破できるレベルだと思います。
「なぁんだ、こんな程度かぁ~」と余裕綽々で、そのまま2級の過去問題に挑戦!すると…本気にならざるを得ないレベルでしたw
まず、ウェブデザイン技能検定の出題範囲はインターネット概論から法令、HTMLやCSSに関する知識はもちろん、Scriptの基礎やユーザビリティに至るまで非常に幅広いのですが、それに対してテキストが物凄く薄く(笑)、テキスト以外からの出題が大半を占めます。
なので、これはしっかり勉強しておかないと、簡単には合格できないな…と、いよいよ本腰を入れることとなりました。

試験対策

私が実施した試験対策は以下の通りです。

・テキストの要点をまとめ、覚える。
・ネットチャレンジで不正解だった問題を押さえる。
・ひたすら2年分の過去問を解く。
・ScriptやPHPの基礎知識を押さえる。
・実技内容を最低1回は一通り実施しておく。

まずは公式テキストを入手

小さな書店では置いていないと思うので、大型店を探すか、ネットで注文するのが手っ取り早いかも知れません。
テキストは薄っぺらいのに結構なお値段です。。
「テキスト代が勿体ない!」と嘆く方は、個人的には無くても良いような気がしますが、やはり試験概要は網羅されているので、お守り程度に持っておくと安心かなとw
テキストを入手したら、ざっと内容を読みながら、疑問に思ったところや要点を全てまとめておきましょう。私はデジタル化したかったので、Googleドキュメントに書き出し、どこでも見られるようにしました。
そして、その内容や単語等をひたすら覚えます。
テキストには、出題範囲各分野ごとの練習問題が実施できるネットチャレンジのURLとアクセスIDが特典?として付与されています。
これがなかなか優秀で、全100問以上あったと記憶していますが、ここで不正解だった問題を洗い出しておき、正解率が上がるまで何度も何度も頭に叩き込んでいきました。

ひたすら過去問題を解く!

さらに、過去問題も約2年間ぶん遡って搔き集めました。
2級は1年間で4・5回実施されるため全10程度の過去問題集を、1~10それぞれ正解率が100%に近づくよう、ただひたすら繰り返し解き続けました。
過去問題集は冊子でも販売していますが、公式サイトにも幾つか掲載されています。試験は過去問題から似たものが多く出題される傾向にあるので、出来るだけ多くの問題を解いておくと、かなり合格率は上がるはずです。

ついでに、この「問題を繰り返し解いて正解率を上げていく」のに、とても重宝したアプリをご紹介します。

前述した通り、私はテキストの要点や過去問題すべてデジタル化していたので、それをこのアプリにpdfファイルとして転送し、隙間時間にipadで学習していました。ファイル作成制限はありますが、基本無料で使えます。
私は課金して、ファイル作成制限を解除しました。
今でも、他の資格勉強をする際に愛用中です!

弱い分野を補う!

学科試験に自信が付いてきたら、自分のウィークポイントを固めます。
私の場合、JavaScriptとPHPの基礎を学習しました。

スクリプトやコードに関する問題は、過去と同じものが出題されないため、出来る限り自力で回答する必要があります。普段コードに深く馴染みのない私の場合、下手をするとこの分野の問題で足元を掬われることが想定されました。というか、初回は間違いなくそうでした(爆死)
問題自体は基礎を押さえておけば解けるくらいの難度なので、ある程度は自力で回答できるようにしておくと、安心して試験に臨めると思います。

ここまでやっておけば学科は概ね安全なはずですが、必ず1問や2問程度、テキストや過去問でも見たことのない問題が出題されますw
その解答に窮し、もし落としてしまったとしても、他をしっかり押さえてさえいれば、きっと合格基準の70点をクリアできると思いますよ。

実技があることも忘れずに。

学科試験の準備が万全になったら、事前に一度は実技内容を一通りやっておくことをお勧めします。
内容自体は昔から変わらず、難易度も高くありませんが、試験会場に準備されたPCにインストールされているPhotoshopやDreamWeaverが触ったことのあるバージョンであるとは限らないので、全く下準備なしで挑むと必要以上に焦ってしまう事があるからです。(実際、私もそうでした)
実技の試験時間は2時間あり、制限時間内に全ての項目を終わらせねばなりません。1つでもやり残してしまえば、実技は不合格となってしまいます。
おまけにPC自体も余りスペックの良いものは期待できず、作業途中でフリーズを起こしそうになったりすることもあるので、事前に通しで実技内容を実施しておけば、試験当日はスムーズに作業が行えるはずです。
実技に使用するPCには、予め制作に必要なアプリケーションがインストールされていて、Adobe関連なら一式、コーディングツールでは確かSublimeTextやBrackets、サクラエディタなんかも入っていたと記憶しています。

ポイント

私の場合、1回目は学科・実技ともに不合格、2回目で学科のみ合格、3回目で実技に合格し、晴れて「ウェブデザイン技能士2級」を取得しました。
1回目は準備不足によるもの、2回目実技で不合格となった要因は以下です。

・出題内容の見落とし
・指示内容に書かれている以外のことをやってしまった

実技では、制作した回答データを「どういった形式で、どのようなフォルダ名に格納しなさい。」等、細かく指示が書かれています。
それを見落とすと減点されます。全項目を時間内に終えて、たとえ合っていたとしても、細かいそのマイナスが30点を超えると、実技は不合格となってしまうようです。
指示内容と違うフォルダ名を付けてしまったり、フォルダ内に指示内容以外のフォルダを作成したり、指示以外のファイルを格納してしまったり…も、おそらくマイナスになります。(私は「images」というフォルダを作り、そこへファイルを制作用psdとともに格納していました)
また、実技の5項目めは選択式になっており、aがフォームの作成、bがjavascriptの問題となっています。選択は個人の自由ですが、作業時間的に見てもbの方が圧倒的に楽です。基本の構文さえ覚えておけば、後は応用なので難しくはないはず。ただ見た目が合っていそうでも、与えられた課題通りの記述や結果になっていない場合は、恐らくダメだと思うので、ここも出題内容を良く読み、cssのセレクタミスなどには気を付けましょう。

どうでしょうか?
2級はこの程度ですが、1級ともなれば、実技にはデザインモックアップやサイトマップ記述などのペーパー実技も加わり、さらに難易度が増すと思います。ただ、一度取得してしてしまえば期限はなく、一生ものなので、取っておいて損はないと思います。
これから受験を考えている方や、資格取得に興味があった方へ少しでも参考になれば嬉しいです。

宜しければ………