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【目指せ高得点!】正答率の低かった難問集

こんにちは。
主にSNSで登録販売者試験対策の情報発信を行っている登販アカデミーと申します。

この記事では、過去にX (旧Twitter) で出題した問題の中で、正答率の悪かった問題を集めました。

高得点の取得、あるいは確実な合格点を目指すには、当然避けては通れない部分です。

この記事を通じて難問を克服し、
『他の人にとっては捨て問かもしれないが、私にとっては得点源だ』
と大きな自信に繋げていただけると幸いです。

それでは本題に入っていきましょう!


第一問 正答率37%


赤血球の記述として誤っているものはどれか。1つ選べ。

  1. 酸素の運搬を行う。

  2. 主成分であるヘモグロビンは、ヘム鉄+グロビン(たんぱく質)で構成される。

  3. 脾臓で破壊される。

  4. 代謝物であるビリルビンは、尿中に排泄される。




解答 4


解説

1、2、3は正しい記述です。

ヘムの代謝物であるビリルビンは胆汁中に排泄されます。
便の色が茶色である原因は、ビリルビンが含まれているためです(ビリルビンは黄色)。
便の色はビリルビン由来→消化管から排泄→胆汁中排泄と覚えるとスムーズです。


総評

最も多かった回答は3で、43.5%を占めていました。
脾臓は腎臓や肝臓のように頻出する臓器ではないため、馴染みがなかったことが原因と1つと考えられます。
3,4と赤血球の破壊→処理の過程の記述であり、この2つが高い割合を占めていることから、赤血球の破壊以降が曖昧な方が多いということですね。

Check

間違えてしまった方は、脾臓の働きと赤血球の破壊から処理までの過程を、テキストで復習しましょう。


メトヘモグロビン血症
ヘモグロビンの活性中心の一部である2価鉄が酸化され、3価鉄のメトヘモグロビンに置き換わってしまい、酸素運搬能が低下してしまう症状のこと。
局所麻酔薬として使われるアミノ安息香酸エチルの副作用として報告されており、乳幼児には禁忌とされている。




第二問 正答率42.9%


食品及び「医薬品の範囲に関する基準」(昭和46年6月1日付け薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

           a b c
1         正 正 正
2         正 誤 正
3         誤 正 誤
4         誤 正 正




解答 4


解説


食品とは、医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品以外のすべての飲食物のことを指します。

b,cは正しい記述です。
詳しい解説は、Checkの欄の記事を参照してください。


総評

3の選択肢を選んだ方の割合が35.7%と最も多かったです。
どこからが医薬品とみなされるのか、その境界線が曖昧だと引っかかってしまう問題ですね。
次いで1が17.9%でした。
aの選択肢では、薬機法の医薬品と定義されるものが何か、全てわかっていなければ解けない問題です。
間違えてしまった方は食品衛生法と医薬品医療機器等法を復習しておきましょう。


Check

間違えてしまった方はこちらの記事を参考にしてください!




第三問 54.3%


 医薬品医療機器等法第50条に基づき、全ての医薬品の直接の容器又は直接の被包に記載されていなければならない事項のうち、正しいものの組合せはどれか。ただし、医薬品医療機器等法施行規則で定める表示の特例に関する規定は考慮しなくてよい。

  1. (a,b)

  2. (a,c)

  3. (b,d) 

  4. (c,d)



解答 3

解説


全ての医薬品ではないので注意が必要です。
適切な保存条件の下で3年を超えて性状及び品質が安定でない医薬品等の場合は使用の期限が記載されていなければなりません。


日本薬局方に記載のある医薬品は、直接の被包において、その有効成分名の表示義務はありません。 したがって、全ての医薬品には該当しないため、誤という判断になります。

総評

この問題は難問です。
1,2,4の選択肢はだいたい均等に割れていました。
どの選択肢も聞かれるとそれっぽいので、皆さんかなり悩まれたのだと思います。
選択肢の中で最も質問が多かったのはCでした。
全ての医薬品という点がこの問題を解くカギです。
有効成分名は、添付文書に記載する必要があります。



第四問 正答率39.2%


骨格系に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

  1. 骨は体の器官のうち最も硬い組織の一つであり、その基本構造は、骨質、骨膜、骨髄、関節軟骨の4組織からなる。

  2. 骨には造血機能があり、骨髄で産生される造血幹細胞から赤血球、白血球、血小板が分化する。

  3. 骨は生きた組織であり、身体の成長が停止するまで破壊(骨吸収)と修復(骨形成)が行われている。

  4. 骨組織を構成する無機質は、炭酸カルシウムやリン酸カルシウム等の石灰質からなり、通常それらのカルシウムが骨から溶け出す量とカルシウムが骨に沈着する量はほぼ同量であり、一定の骨密度が保たれる。




解答 3


解説

骨吸収・骨形成は成長が停止した後も行われる。
骨と血液中の間でカルシウム濃度の調節を行っている。
骨吸収に関与するホルモンであるパラトルモンとカルシトニンも同時におさえておきましょう。

総評

回答の割合は、1: 15.7%、2: 27.5%、4: 17.6%と、2が最も高い割合を占めていました。
血液が骨髄で作られることがなかなかイメージしづらいことが原因でしょうか。
骨は基本、ホルモンのはたらきによって血中カルシウム濃度の調節に関わっていることも復習しておきましょう。

Check

間違えてしまった方は、骨の構造と働き、余裕があれば関与するホルモンまで復習しておきましょう。



第五問 正答率53.7%


一般用医薬品の添付文書の使用上の注意において、「相談すること」に記載されている基礎疾患と医薬品成分との組み合わせについて、誤っているものはどれか。

  1. てんかんージプロフィリン

  2. 甲状腺機能障害ーフェニレフリン塩酸塩

  3. 高血圧ーメチルエフェドリン塩酸塩

  4. 胃・十二指腸潰瘍ーサントニン



解答 4


解説

基礎疾患に胃・十二指腸潰瘍のある人が相談する成分はNSAIDsとビスマスです。
NSAIDs→プロスタグランジン生合成阻害のため、胃を荒らします。
ビスマス→吸収up(本来はほぼ吸収されない)。
サントニンは、「肝臓病」基礎疾患の人に、肝機能障害を悪化させるおそれがあるため、相談することとされています。


総評

回答の割合は、1: 8.5%、2: 20.7%、3: 17.1%と、カテコールアミン類の間違いが高い割合を占めていました。
語尾が「-リン」とつくものは、アドレナリン刺激薬であることが多いです (アミノフィリンのステムはーフィリンのため、除外)。
交感神経が刺激されたときの作用を考えると、なぜ相談が必要かわかると思います。



今回は以上です!
お疲れ様でした!

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