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【上野・みはし】あんみつの最高峰

あんこをつかった甘味が大好きだ。
なかでもあんみつは群を抜いた好物であり、事あるごとに、あんみつが食いたいなどと騒ぐ節がある。

しかしあんみつは、一般的におやつ枠だ。
あまり健康体でない人間は食うもので日々整える必要がある。
身体を考えるとメイン三食に重きを置かざるを得ない。
そんなんだからメインのご飯で腹が膨れて、大抵あんみつまでありつくことができない。
ゆえに、あんみつに対する欲求解消チャンスを逃し続けている。

しかし、その日は突然やってきた。


突然の有給休暇

月曜日。週の初めなのでいつも通り、ほんの少し気合を入れて業務を開始する。
…なんだろう、仕事が全く身に入らない。
赤城乳業さんのあずきバーを食べたり、一回バランスボールの上で仰向けになったり、オットが育てたバジルで作ったジェノベーゼを食べたり。
色々な気分転換に努めるも回復する気配がない。

横をちらっと見ると、同じく気だるそうな顔をしているオットがいる。
あれ。二人でこの感じなのは、とってもよくないぞ?

しかしオットは生粋のポーカーフェイスであり、本心を内に秘める人間。
表情に反してノリノリ気分だという可能性も全然ある。
この顔は一体どっちだ。

一旦オットのことは深く考えず、とりあえず自分だけでも悪い流れを断ち切るべく、「明日、休もうかな!」と声に出してみた。
「ぼくも休もうかな!」というような答えが返ってきた。


次の日。
派遣社員として働くとある夫婦は有給休暇をとり、一日めいいっぱい遊ぶことになった。

普段欠勤はほぼ0、忠実に業務に従事、勤務態度もまあ真面目。
在宅勤務でストレスが軽い環境ではあるが、ジリジリと心がすり減っていたのかもしれない。
社会に揉まれるのは一旦やめにして、一日リフレッシュに徹することにした。
 
これは前日までの申告で自由に休める会社に勤めている今しかできないこと。
無理をしないことは、明日も明後日も頑張るためにとても必要だと思う。

たけちゃんらーめんの醤油ラーメン

まずは手始めにラーメン、調布にあるたけちゃんらーめんだ。
見た目はシンプル。ちょっとリッチなフードコートのラーメンという印象。
味はちゃんと濃い!結構濃い!
しっかりめに醤油を感じる醤油ラーメン、久々に食べた気がする。
メンマは固くてジャキジャキだった。これはこれでなんか好きだ。

オット、カメラ購入

カメラが好きなオットの希望で秋葉原に移動。
予定になかったが、一眼レフのカメラを購入していた。
オットのここ数年で、間違いなく一番高額な買い物だ。
もしかしたら相当たまっていたのかも。
休んでよかったと心底思った。

ラーメンでそこそこ腹が膨れていたが、どうにかいつもと違う一日にしたい思いがあった。
ふと、あんみつの存在がよぎる。
あんみつを受け入れるくらいの腹のキャパはありそう。
こういうときに食べなきゃ、チャンスを一生逃し続ける!

みはしのフルーツクリームあんみつ

あんみつと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、上野のみはし。
みはしは昭和23年創業の超老舗の甘味処だ。
お取り寄せで食べたことはあるが、まだ実店舗は一度も行ったことがない。
そんなんであんみつ好きを公言するなんて、信頼の置けない人間である。
とりあえずオットに、みはしに行きたい旨を伝えて、説得に成功。

炎天下の中、秋葉原から12分ほど歩き、念願のみはしに到着。
15:00頃に到着して、平日にも関わらず4組待ちがいた。
本店だったらもっと待ちがいたかもしれない。
まあしかし、みなぺろりと食べちゃうからか、かなり回転が早く、そんなに待たずに入店できた。

夢のようなメニュー。甘味という甘味がこれでもかとメニューにのっている。あんみつだけでも9種類。すごい。

わたしは待ち時間に心に決めていた「フルーツクリームあんみつ」を注文。
オットは1000円以内ならいいよね!と、「白玉クリームあんみつ」にあんずトッピングをチョイスしていた。

念願のみはしのあんみつ…!!
本当に好きな人は、飯を抜いて2杯3杯といくらしい。
いやもう最高のビジュアル。

まず食べて、あんこの旨さに驚いた。
あんこ、うまっ!!
ソフトクリームや寒天との相性が抜群で、何と一緒にあんこを食べても旨い。

みつ豆もしっかり豆の味が濃くて、小さいながらとんでもない存在感。

そして、求肥。
ここまでふわもちな求肥を食べたことがない。
チープな求肥も好きだったが、前と同じように美味しく食べれるだろうか。

みはしのあんみつの味を、ついに知ってしまった。
こんなすごいものを食べてしまっては、この先どうしたらいいんだろう。
一度知ってしまった世界、もう知らない頃の自分には戻れない。

あんみつを中心に考えてみると、今日から第二の人生が始まった感覚である。
わざわざ飯を抜いて、2〜3杯いくのも頷ける。
他のあんみつもいってみたくなる。

噂通りみはしは、あんみつの最高峰だった。

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