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アメリカザリガニとアカミミガメは悪者?

こんにちは、東邦Ecolutionです。

今年の6月1日より、生態系を保護する「改正外来生物法」に基づき、アメリカザリガニとアカミミガメが条件付特定外来生物に指定されました。アメリカザリガニは昭和初期に食用のウシガエルの餌として、アカミミガメは1950年代にペット用として海外から輸入されてきたものです。しかし繁殖力がとても高い上、魚や水中の昆虫の餌となる水草を食べたりかみ切ったりして、日本固有の生態系を脅かす存在となってしまったのです。
条件付特定外来生物に指定された種は、輸入販売、販売目的の飼育、輸入が禁止となります。違反した場合は最大で3年以下の懲役または300万円以下の罰金となります。ただ、すでに飼育している人は引き続き飼うことができます。また、川や池での捕獲や少数の人に無償で譲る場合も違法にはなりません。ちなみにアカミミガメの寿命は40年以上であり、飼い続けることはとても大変なため最後まで責任を持てるか飼育する前に検討することが大切です。(記事の要約:小川)

この記事を読んで、小さい頃から身近にいたアカミミガメ・アメリカザリガニが、条件付特定外来生物に指定されたことに驚きました。
アメリカザリガニが侵入してから約100年経過していて、新たな生態系が確立されているのではないかと考えましたが、記事の写真を見ると、水草は明らかに減少しています。アメリカザリガニを放った人に悪意はなかったと思いますが、生物を放すことは生態系に大きな影響を与え、生物多様性と生態系サービスを低下させます。
また、外来生物に指定されていなくても、同様のリスクがあります。例えば、ノネコ(元々はペットだったネコが野生化したもの)による捕食や繫殖地の攪乱が原因で、ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなどの日本の希少種が危機に陥っています。外来生物に限らず、人間によって生物を生態系に持ち込むことのリスクを伝え、生態系を保護していく必要があると考えました。(鈴木)

私は、今回の記事を通じて外来生物についての教育をさらに進めていかなければならないと感じました。
私が小学校低学年のころ、アメリカザリガニを含む身近な生物はすべて同じ生き物であり在来種、外来種などの区別はついていませんでした。また、外来種についての勉強をしていくなかで、漠然と外来種は「よくないもの」、「悪い生き物」というイメージが付きました。
そのため今回のことを機に、条件付き外来生物という区分の特定外来生物との違いについて理解を深めることが大事だと考えます。特定外来生物指定がなぜ行われるのか、その条件とは何なのかを学ぶことで、生徒たちはより正確で記憶に残る情報を得ることができると考えます。また、小学校などで飼育を行うことで、生徒たち自らの目でアメリカザリガニやアカミミガメの生態を観察し、在来種や生態系との関係性を学ぶということも重要だと考えます。生徒たちは直接触れることで、外来生物の特徴や生態、影響を体験的に理解することができます。
これからの未来を担う子供たちには、持続可能な環境を守るための知識と意識を持ってもらいたいと思います。そのためにも、外来生物についての教育をより一層進めていく必要があると私は考えました。(古橋)


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