#209実践生き残りのディーリング

何十年相場と対峙してきた著者が記す生きた言葉には、相場の本質を語る文章が散りばめられている。特に最後の相場と人生の例えは心に響いた。相場の底で起こっているのは幸運の所有者の変更。諦めた人から前向きな人に幸運がうつっている。人生訓も非常に多く引き出せる本書から抜粋。

・ディーラーは一国一城の主人である。自己責任であることを受け入れる必要がある。

・ポジションの保有期間の長さが、価格変動の本質になる。ポジションが長い程強いポジションになる。

・相場は負けたもののパイを買った物で分配するという側面があることを忘れない。

・市場は正しいものを求めて右往左往しているというのが表現としては正しいもの。一番取引の多いところを求めて価格付けがされる。

・相場は勝負事です。人と同じことをやっても勝てません。元来孤独なもので、怖いからこそ儲かるのです

・オッドロットの空売り(資金力のない個人が空売りをする時)は相場の反転のサインになる。

・Buy the rumor, sell the news

・値動きには順張り、市場心理には逆張り

・高値波乱は受けてみる。

・Always long on the top

・相場のレンジ内外には磁石の様な動きがあることを観察する。外に出たら進んでいく。内側に来たら再度吸収される。

・相場ではピンチとチャンスは紙一重です。自分がピンチに追い込まれたその時からチャンスが始まっています。人が絶体絶命で追い込まれている時は、おそらくはそこがどん底で、そこから人生が開けていくのです。その紙一重の生死を分けたのは気持ちだけ。どんなに長くても下げ相場は必ず止んで上げに転じる。

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