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ぶどうの仕込み作業

2021年10月(酒造免許を取得して約1ヶ月後)。
十勝まきばの家ワイナリーいっぱいにぶどうの芳醇な香りが広がり、ワインの本格的な仕込み作業がスタートしています。

コンテナには、艶やかに輝くナイアガラ。これを振動コンベアに乗せ、未熟なぶどうの粒を飛ばしたあとに、ぶどうの梗(こう-枝のこと)を除梗破砕機にかけて除去。選りすぐりのぶどうの粒を潰してできた「もろみ」を圧搾機にかけ、白ワインの元になるフレッシュな果汁を絞っていきます。
この一連の作業を、ふたりの醸造家、中林さんと内藤さんが阿吽の呼吸で進めていきます。

「Far夢 楽縁のぶどうは美しく、とても丁寧につくられていると感じます」と評価する、中林さんと内藤さん。
質の良いぶどうがつくられる背景には、栽培者が経験を積み、最適なタイミングで収穫できたことに加え、醸造家の的確な助言がありました。醸造家が毎日のようにぶどう畑の脇を通り、作業風景と栽培状況を見ながら栽培チームと顔を合わせて信頼関係を築いていることは、十勝まきばの家ワイナリーならではの強みと言えるでしょう。

また、もう一つの強みはワインの醸造で重要なポイントである「温度管理」の環境に恵まれていること。発酵タンクのある棟は小高い丘の上に建ち、一定の温度で保冷ができることから、自然の冷却施設の役目を果たします。世界中のワイナリーが温暖化の影響で冷却にコストをかけている中、何も手を加えることなく、自然を最大限に利用したワインづくりができています。

「自然を味方に温度管理ができる環境は財産。まさに《天然の冷却装置》ですね」と語る中林さんに笑みがこぼれていました。

この恵まれた環境ならではの、醸造家の思いを乗せた唯一無二のワインづくりが続いています。
この日絞ったナイアガラの果汁は香り高い白ワインに生まれ変わり、4月下旬以降に販売予定です。


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