見出し画像

ナイトシティの新たなる悪党たち


はじめに

これは、自分が現在遊んでいるサーバーのPC・NPCや、ギャング・犯罪組織・企業などをまとめたものだ。これを見た人は、自分でもオリジナルのナイトシティの設定を作ってみよう!

「ナイトシティの悪党たち」のイラストキャプションには、敬称略で原案者とイラストレーター名を記している。イラストレーター名が書いていないキャラクターは、生成AIを利用して作ったものだ。

ナイトシティの悪党バッドガイたち

アリステイア・”ザ・クアジット”・ウィンストン(エグゼク)

キャラ原案:lizardfolk

 アリステイア・ウィンストンはデータ販売を行う小企業「ホークス・インフォメーション・カンパニー」のエグゼクを名乗っている。が、ナイトシティのビジネスについて知悉している者は、ホークス・インフォーム・カンパニーがアラサカ諜報部、特に頼宣派のメンバーたちが集まる隠れ蓑であることに感づいているだろう。そうした事情通にとっては、彼の名前は”ザ・クアジット使い魔”のほうが通りがよい。このエグゼクは暗躍を繰り返しながら、アラサカ悪魔の勢力を少しずつ強める工作を進めている。

кашало́т”(フィクサー)

キャラ原案:lizardfolk

 ”カシャローツ”、あるいは”ホエール”と呼ばれているこの人物は、アッパー・マリーナの港にある、巨大な倉庫を店舗としているフィクサーだ。鯨の特徴をわかりやすく言うなら、こうだ――ばかでかいスラヴ人。この身の丈2メートルを超える大男は、ロシア語の強い訛りで話し、しばしばロシア語混じりのスラングや格言を引用する。
 文字通りの大物である鯨は、ネオソビエトのギャング上がりのフィクサーで、ヴィルシェンコ・シンジケートを中心に多国籍のギャング組織の間にうまく入り込んで身を立てた。東側との強いパイプを持つこの男は、貨物船に紛れ込ませたネオソビエトや東欧産のできのいい海賊版商品をナイトシティへと卸し、商売を広げている。

キャリー・BBボムボム(フィクサー)

イラスト:ニャントロ キャラ原案:ドント

 キャリー・BBは、ジョイトイ上がりのフィクサーで、自らを支配していたギャングに下剋上を果たし自由裁量を手に入れた。彼女は、しばしば、出稼ぎのついでに拾って来たゴミや金払いの滞った客からもぎ取ったお宝をナイトシティへと再還元している。リトル・チャイナの雑居ビルにある、彼女のナイトマーケットは毎週木曜日の夜に開かれ、ほとんどの場合ジャンク品しか置かれていないが、稀に高価なお宝が見つかるケースがある。
 キャリーは竹を割ったような性格で、荒っぽく、見栄と根性を重視する。それは彼女の戦闘スタイルにも現れている――開戦の挨拶として、彼女は持ち歩いている大量のグレネードを次々と敵に放り投げるのだ。

”シャーロット・ホームズ”(エグゼク)

キャラ原案:T1000G

 ”シャーロット・ホームズ”という、誰がどう聞いてもあからさまな偽名と、「探偵」を自称するこの女性は、ミリテクのエージェントだ。彼女は企業工作員としてコーポが暗躍する現場に現れ、状況をさらなる混乱に追い込んでいき、ミリテクが大いに潤うよう仕向ける。
 特に、アラサカに対して反感を持っているエッジランナーに対しては、自身の出自を隠して不倶戴天の敵の弱みとなる情報を伝え、義心に満ちた連中を操ろうと試みる。厄介なコーポの情報をリークしてくれる味方、と相手が思い込んだなら、シャーロット、ひいてはミリテクの思い通りにコントロールされてしまうだろう。

ジャン・”ペーパーボーイ”・レヴィ(メディア)

キャラ原案:シャッツ

 ”ペーパーボーイ”ことジャン・レヴィは若いフリーランスのライターであり、いくつものローカル紙やフリーペーパー、ミニコミ誌などに寄稿している。若いながらも取材能力と文筆は優れており、一定数のファンを着実に獲得している。
 元々、彼はメディア学を学ぶためナイトシティ大学へ留学してきた学生だったが、突然父親とその友人が失踪したことでメディアとしての活動を始めた。父親が最後に調べていたのは、EUおよびハイライダー連合だったことを彼は知っており、それらの厄ネタを拾った結果消されたのではないかと疑っている。

ダニエル・”ジャガーノート”・メネンデス(ソロ)

キャラ原案:カイエン

 ダニエル・”ジャガーノート”・メネンデスは、歩く戦車のような巨体と、破壊的な重火器がトレードマークの危険なソロだ。彼は噂によれば民間軍事会社で傭兵として世界を渡っていたものの、チームのために不名誉な行為を強要した上官を挽肉にしたことで強制除隊となった。その後、ラザラス警備に所属したが、酒の席で死んだ恋人の容姿をバカにしたベテランを目玉が飛び出すまで殴り、そのまま牢屋に叩き込まれ、今に至る。
 彼は異常なほど律儀で真面目な男であり、一度約束したことは、たとえ依頼人が死んでいようと遂行する。自分のスタイルを妨害する者は、全員粉々になるまで、重火器と強化された拳で叩き潰す。

フィッシュチャウダー(テク)

イラスト・キャラ原案:監獄島ボンタン

 インド洋の漂流国家出身者であるフィッシュチャウダー(”魚のスープ”の意味)の街頭名ストリート・ネームは、モロロックの汚染された魚を煮て食った結果、肝臓を壊したことから付いた。彼は腕の良いテクであり、特に武器の改造にかけては達人だ。”極上”の値がつく武器を改造したいなら、彼を探してみるとよいだろう。
 ただ、フィッシュチャウダーはハイチからの移民のことを嫌い抜いているため、おまえがハイチ出身者、特に新世代のヴードゥーボーイズのメンバーなら避けるべきだ。彼は大崩壊の際に、故郷の漂流国家へ避難してきたハイチ人たちと凄まじく揉めており、未だにその遺恨を残している。

フォール(ソロ)

イラスト・キャラ原案:監獄島ボンタン

 フォールは用心深いベテランのソロであり、ナイトシティで長く戦ってきた。彼は多様な火器と戦術に習熟しており、必要な状況で必要な武装を見事に使いこなし、確実に問題を解決する人物として評判を積み上げている。また、彼は裏切りや約束破りを”極めて”嫌う人物としても名高く、自分を使い捨ての道具のように利用した相手に対して、手打ちを受け入れることはまずない。
 フォールは奇妙に異国的な雰囲気を持つが、それは彼がハイライダー連合出身であることに関わりがあるのかもしれない。幼い頃に彼は生まれ育ったスペースコロニーから文字通り落ちてきた男フォール・ガイなのだ。

ミクル☆スターリー(メディア)

キャラ原案:ルート5

 ミクル☆スターリーは、動画共有サービスに数多くの暴力・殺人実況映像を投稿している迷惑系を通り越した配信者だ。彼女は拳銃片手に暴力の現場をレポートし、ことが小さければ”更に盛り上げる”べく戦いを煽り立てる。彼女の動画はいつも、「自分がついている側が正しく、相手が間違っている」という調子で編集されるが、実際のところはかなり味方を美化し、相手を貶めるような捏造が含まれる。投稿時には自分の顔を隠すことを忘れないものの、それでも多数の敵を作り続けており、自業自得の危機に見舞われることも多い。
 ただし、彼女が撮影する動画は最近トーンが変わっており、以前のような過激性が鳴りを潜めつつある。ドラッグを使いすぎたのか、それともなにか思うところがあったのか、次に過激な動画を出すためにギャップを狙っているのか、理由は今のところ分からない。

くそったれなギャングども

アルマニャックス(All-Maniacs)

 別名ウィーブ・ギャングの名で知られるアルマニャックスは、ナイトシティのオタク(Weeb)たちの中でも暴力的なろくでなしたちの集合体だ。
彼らはありとあらゆる形で自己主張する――”あいどる”チケットのダフ屋、出版社への襲撃、海賊版のポルノ・ブレインダンス、敵対する政治集会への火炎瓶投擲など、極めて不愉快な形で。彼らの多くは生体彫刻によってアニメキャラクターそっくりの見た目や声になっているが、行動の方はといえば元ネタからはかけ離れている。

ウーンデッド・クリーチャーズ(Wounded Creatures)

 ウーンデッド・クリーチャーズは極めて独特な人体彫刻を自らに施すことで知られる、芸術的傾向の強いギャングだ。彼らはフィル・ティペットやスクリーミング・マッド・ジョージの作品に現れるような、皮膚が剥がれた異形、病気の動物、溶解した生命体などを思わせる姿に改造しており、夜な夜な街中を歩き回る。彼らの多くはホット・ゾーンの出身で、自らの放射性火傷や腫瘍をより目立たせるうちに、とことんまで外見を狂気的に改造する文化を身に着けた。彼らは怪物のロールプレイを行うことにも熱心で、ホラー映画の中から出てきたような行動を取る。

クルセイダー・マントルズ(Crusader Mantles)

 クルセイダー・マントルズはサンフランシスコ福音派教会ナイトシティ支部を戦後混乱期に襲撃から守った自警団だったが、政治的過激性をどんどん増していった。現在彼らは、ナイトシティがNUSAの一員となることを受け入れたり、ミリテクへの積極的な支援を行ったりしないナイトシティ市民への『聖戦』を宣言しており、狂信的な十字軍として襲撃を繰り返している。彼らはしばしば中世の騎士団を思わせるおそろいの鎧を身に着けて町中を練り歩く。

タッターズ(Tatters)

 タッターズは元々アルデカルドス・クランのメンバーたちだったが、企業戦争時に「企業への積極的な反抗」として、企業の流通網への過激な攻撃を行うことを繰り返してアルデカルドスから離反した。世界の流通網がずたずたになった第四次企業戦争後に彼らは存在意義を見失ったが、輸送車両への攻撃技術だけは磨き上げられていた。彼らは現在、他のノーマッドの輸送車両を待ち伏せし、配達物を盗んでブラック・マーケットに横流しすることで生活している。タッターズは銃撃戦を好まず、厄介な罠や複雑な作戦によって安全な窃盗を行いたがるが、かといって殺しをしないわけではない。

ラステッド・ワイヤーズ(Rusted Wires)

 ラステッド・ワイヤーズは腕利きのネットランナーたちの小集団であり、オールドNETへのダイブを行い、危険な情報を手に入れることで力をつけてきた。ただし、彼らのやり方はけしてきれいなものではない――最も危険な場所には、囮となる新入りを送り込み、殺人AIや脳を焼き尽くすウィルスが気を取られた隙に宝を手に入れるのだ。ナイトシティにはネットランナー気取り愚かなウィルスンが溢れており、常に新しい人材が手に入る。一方で、彼らは囮の役割をこなして生き延びた新人は仲間として受け入れる。

レッドラインズ(Red Lines)

 レッドラインズはナイトシティにおいて絶滅寸前の労働組合員の互助会であったが、コーポの邪悪さに対抗するためにヴィルシェンコ・シンジケートと手を組むうちに堕落していった。彼らはマルクスとレーニンを賛美しながら、ドラッグや銃器、東側サイバーウェアの密売に参加しており、シノギについて見聞きした人間に向けて平気で牙を剥く。企業に対してはお座なりな対抗運動を行っているが、実態はヴィルシェンコから金をもらい、ソヴオイルやペトロケムの従業員への攻撃に参加している。

ロストワールド・ダイナソーズ(Lost World Dinosaures)

 ロストワールド・ダイナソーズは、コンバット・ゾーンの中でも特に目立つ連中で、身につけた巨大で不格好な旧式の機械強化戦闘用甲殻M.E.C.Hと、凄まじい重武装が特徴だ。元々は企業戦争のM.E.C.Hトルーパー・チームであった彼らは、所属コーポが企業戦争に敗北した後行き場を失い、略奪者の集団になった。皮肉な名乗りの通り、多くの企業がM.E.C.Hのサポートをやめたこの時代では、彼らは絶滅しゆく恐竜に近い存在で、人数不足もあってじわじわとアイアン・サイツやメイルストロームといったコンバット・ギャングに追い詰められている。

頭のおかしいカルト集団

アーリアン・ネイション・チャーチ

 アーリアン・ネイション・チャーチ(アーリア人国家教会)は、クー・クラックス・クラン、福音派カルト、ネオナチが三位一体となった最悪の集団だ。彼らはこの時代において、レッド・クローム・レギオンのように分かりやすく鉤十字を掲げたりはしない。表面的には穏健な保守政治組織や地域の教会として振る舞いながら、静かに人種間憎悪を煽り立て、「白人のアーリア人種がこの街に秩序を取り戻すべきである」という思想を広めていく。

荒坂生権現神社

 荒坂生権現神社は、アラサカ・サブロウを生き神として祀る神社であり、神官たちはアラサカのスポークスパーソンだ。教義はサブロウの頭の中にある超保守的な国家神道観をベースとし、「愛社精神に溢れた行い」であればあらゆるえげつないマネタイズのやり方を肯定している。アラサカがどんな行いをしたとしても正当化するために、宗教による道義的裏付けを行い、社員のモチベーションアップに取り組んでいる。

神の使徒たるニシンの信仰者たち

 神の使徒たるニシンの信仰者たちは、ただの釣り人集団か、あるいは冗談宗教の集まりに見えるだろう。彼らは干したニシンを御神体として崇め、そして港で釣りを行うことで神に礼拝を行っている。彼らと仲良くすればたまにゴミだらけの海を泳ぐ魚を使った料理の相伴に預かれるだろう。気になるところがあるとすれば、神の使徒たるニシンの信仰者たちは皆ニューラル・リンクをインストールしているという点、および全員が「ある朝突然信仰に目覚めた」と述べている点だ。

高次元配列の超人団

 悪魔崇拝カルト教団とハッカー集団の両側面を持つ彼らは、オールドNETに蔓延るR.A.P.P.I.D.Sを始めとした殺人ウィルスこそが人間の脳を進化させ、超人に目覚めさせる鍵であると信じている。彼らはこれらのウィルスが人類を淘汰した後に自分たちだけが生き残り、新たな人類の指導者になると考え、ネットウォッチの行う封じ込め活動を妨害し、あるいは新たな殺人AIをシティネットに解き放とうと画策している。彼らの作ったデーモンたちは、文字通り悪魔を模し、破壊活動に特化した特徴を持つ。

サークル・オブ・グリーン・マン

 サークル・オブ・グリーン・マン(緑の男の円環)は、ドルイドやウィッカなどの自然崇拝を行う宗教が持つ不愉快な部分を体現したカルトである。彼らは自然が荒廃したのは、すべて人間の乱開発が原因と考えており、世界に緑を取り戻すには血の儀式によって大地を清める必要があると宣言している。彼らはどのようにしてか、大戦前に絶滅したはずのヘロイン、コカイン、大麻、マジックマッシュルームの栽培法を生み出し、それらのドラッグを活用して生贄を集めている。

仏陀のプリズム科学

 仏陀のプリズム科学は仏教とエセ科学、スピリチュアリズムを混ぜ合わせたカルト集団であり、人間が悟りを開くためには魂をプリズム分析し、その結果に沿った修行を行う必要があると説いている。彼らの「科学」はインチキ心霊治療の形で広まっており、重金属を薬として販売する、病的な断食を強制するなどの形でトラブルを巻き起こしている。

まことのカリフたるサディームの使徒ら

 この長い名前のカルト集団は、端的に言えば超過激派のイスラム系カルトである。彼らの教義は独自解釈したクルアーンの内容に、"大量の女性憎悪と同性愛者憎悪、無政府主義"を加えて濃縮したグロテスクなシェイクだ。彼らはシティネットの匿名掲示板を活用してシンパを増やし、指導者であるサディーム・アル=バドゥリーの指示のもと「反イスラム的」なすべてのものへの暗殺や暴行を実行する。

赤の時代の犯罪組織モブ

墙外軍14隊

 墙外軍14隊はナイトシティで活動する三合会の組織で、香港系の反中武装組織と、三合会最大のクランである14Kが合併して生まれた。彼らはオールド・チャイナ・タウンを根城としており、売春・海賊版製品の販売・密輸・自警団などのシノギを行っている。
 組織の規模は他の犯罪組織と比べて小さいものの、彼らは強力なスマート火器で武装しており、侮れない存在だ。彼らの背後には台湾に本社がある新興工学企業、カン・タオがいる(2045年の時点では、カン・タオはまだ国際企業として名が知られているわけではない。町工場から脱却し、イノベーションに満ちたAI制御技術を生み出した新興企業にすぎない。彼らが本格的に世界に立つのは2050年以降だ)。彼らはアラサカが表舞台から消え、空白になった生態的地位を奪うために謀略の網を広げている。
 彼らはデイヴィッド・凌破リン・ポウ(P.304)率いる翁防堂とはぎすぎすした同盟関係を築いているが、お互いにいつ背中を刺し合ってもおかしくない。
リーダー:楊袁隗ヤン・ユンウェイ(メディア)
 山主である楊袁隗は、穏やかなビジネスパーソンか、あるいは弁護士を思わせる人物だ。彼は正面からの戦いよりも、長期的な情報収集と謀略を好む。しかし、アラサカが少しずつ行動を起こし始めているのを見て、彼は自組織とカン・タオが支配力を強めるよう、計画をより過激なものに変えつつあるともっぱらの噂だ。

大友組

 大友組は工藤会系のヤクザ組織であり、ナイトシティの犯罪組織の中でも特に残忍さで知られていた。しかし、日系犯罪組織の多くを支援していたアラサカが消えた今、彼らは見下していたタイガークロウズに少しずつ勢力図を塗り替えられつつある。それでもなお、大友組の力は強大で、舐めたマネをした人間は常に殺しで報復してきた。
 彼らは経済ヤクザの一面も持ち、シノギは電子機器や美術品の密輸入、暗殺、警備、ドラッグの密売、株式の敵対的買収、強迫など多岐に渡る。
リーダー:大友健オオトモ・タケシ(ソロ)
 組長である大友健は、大怪我をして以来呂律が回らなくなり、その分凶暴性が増したと言われる。恐ろしく気短である一方で、芸術品の目利きは一流、写真家としても優れた実績がある。残忍さと教養の奇妙な二面性がある男だ。

更新履歴

2023/08/25 公開
2023/09/08 イラスト更新・墙外軍14隊についてデイヴィッド・凌破との関係性を追加
2023/09/25 イラスト更新

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?