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大学生×GAP GAP(農業生産工程管理)をめぐる情勢について学ぶ

 東海学院大学管理栄養学科の1年生です。今日は「GAP(農業生産工程管理)をめぐる情勢について」農林水産省東海農政局生産部生産環境技術課 課長補佐 山田賢治先生からお話をお伺いしました。

GAPってなんだろう?

 GAPについて初めて知りました。GAPとは「農業生産の各工程の実施、記録、点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動であり、食品の安全衛生向上、環境の保全、労働安全の確保等に資するとともに、農業経営の改善や効率化につながる取組」のことなのだそうです。
 GAP認証は1990年代にヨーロッパで誕生したとか・・・。当時、大手スーパーマーケットが農業者に、農薬使用基準など安全管理について細かく条件を求め、管理していたそうですが、出荷・販売先ごとに基準がバラバラだと負担も多いこと、大手スーパーマーケット側にとっても、確認に大変な労力と費用がかかったことから、共通のルールを作ったことに起因するそうです。これがGLOBALG.A.P.(当時EUREPGAP)認証の誕生の経緯なのだか・・・GAP認証の意味について知ることができました。

たくさんの質問がでました。
詳しく教えていただき、ありがとうございます。

GAP認証をあまり見かけない謎

 東京オリンピック・パラリンピックの選手村で提供される食材調達基準に、GAPが採用されたことを契機に、GAP認証の認知も高まってきたそうですが、日常で私はGAP認証の野菜などを見ることがほとんどありません。不思議に思っていましたが、GAPとは消費者に向けてのものではなく、HACCPのような管理体制のことなのだと知りました。
 2022年3月には、従来の食品安全、環境保全、労働安全の3分野のGAPに加え、人権保護及び農場経営管理の2分野を加えた「国際水準GAPガイドライン」が制定されたそうです。GAPとSDGsとの親和性は非常に高いのだと思いました。SDGsの達成のためにもGAPに取組む農業生産体制が必要になっているのですね。

お話をお伺いした私たちの感想です

「GAPについて、お話をお伺いするまで聞いたこともありませんでした。東京オリンピック・パラリンピックを契機に認知も高まってきたようですが、これからは、輸出の高まりとともに、必要性や認知が広がっていくと思いますが、私たち消費者には、少しGAPは遠いなぁと感じました。なにか消費者にもわかるようにGAPシールでもあればいいと思いましたが、あまり消費者に向けてという取組ではないということなので、不要なのかなぁと思いました。マークがあればエシカルな消費行動につながるのではないかと個人的には思いました。」
「GAPの認証の費用や申請が毎年必要だというお話などを知り・・・大規模な農業者じゃないと、なかなか続けていくのが難しいのかなと想像しました。持続可能性を意識した農業生産が必要だということもあるので、スマート農業+GAP認証というケースが多いのでしょうか。」
「岐阜県のぎふ清流GAPなど、県独自のGAP認証があることを知りました。イベントで登り旗は見るのですが、意味を知ることができました。県の農産物を海外に輸出するためにも必要な取組なのだと思いました。」
「GAPの農産物は消費者にはわからないので、輸出をする農業者以外は費用や負担もかかるし、なかなか取組みにくいのではないかと思いました。SDGsという視点で、持続可能性に向けて取組む必要性を理解しました。」


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