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祝*卒業 青天に響く応援歌「いま君は美しい」

 2023年3月22日。無事に大阪芸術大学を卒業致しました。晴れ渡る青空の下、何度も訪れた校門の前をくぐり抜けました。学生たちがちらちらと携帯を見ているのは、卒業式の最中に遠いアメリカの地で、WBCの決勝戦が繰り広げられていたからです。

 思えば2019年4月に同じ場所で写真を撮りましました。インスタに投稿すると沢山のいいねをくださった皆様、本当に有り難うございました。入学説明会で言われた、「卒業するのは3割」という言葉を胸に刻んで、論文やレポートの書き方を教わる事から始まった大学生活。途中からコロナ禍となり、夢見ていた大学ライフは崩れ去り、殆どがオンライン授業となりました。けれど、熱心にそして温かく生徒の為に授業内容を大きく変更しながら、迎えて下さった先生方には感謝しかございません。そして共に学ぶことを諦めなかった様々な世代の友よ。
 退団をして、音楽の理論を学びたいと一念発起して挑んだ大学生としての時間。大学に行く度に何か新しい世界が拓けた気がしました。人間と音楽・生活と音楽・音楽の記録・音楽の理論・音楽の歴史。あらゆる角度から音楽に触れました。在団中何か足りない気がしていた事が段々と埋まっていく様な感覚。それは私が求めていた事でした。

 入学してから、2年目にホテルで働く様になって、休学も考えました。一度始めた事をやめない方が良いと言われ、続ける事でホテルと音楽、2つの世界を飛び回る事は人生をより豊かにしてくれました。会社に勤める事は現実を知り会社に利益をもたらすにはどうするかという、頭が痛くなる様な時間や作業もありますが、そんな時間の中で、音楽を学ぶ事は感性を豊かに想像を膨らませ、心の動く瞬間を創り出す。今いる場所から私を遠い世界へと運んでくれました。この2つは全然違う!!
 ただ、学ぶ間にホテルで働く事にも感性や想像、豊かさが必要で、利益だけを考えるのは発展も無く、会社のある本当の意味。大きな社会貢献にも繋がらない事。また音楽を学ぶ事には、感性だけでなく理論や計算、リアリティが必要である事も分かりました。

 もしかしたら、生きる事はこの2つの感覚を行ったり来たりさせながら、バランス良く行う事なのかもしれません。合うとか合わないとかは、なければならないというのを自分で勝手に決めつけているだけ、逃れたいだけの言い訳だったのかもしれません。その考え方、身体や心の使い方によって目の前にある物事は豊かにも窮屈にもなりえるのかもしれません。そう。自由なのです。

 宝塚を卒業して、新しい世界に飛び込んで5年目を迎えます。これから私は何処に向かうのか、きっと心の中に答えはもうあるのだと思います。でもまだ顔を出してきませんが、少しずつ形になってきた気がします。でも、死ぬまで追いかけるのでしょう。音楽を様々な角度から見る事で物事に対しての奥行きや深さを感じました。最後の学位授与式で、先生が「一つの事をずっと続けなさい。」と仰っていました。さあ、これからどんな形で音楽に関わろうか…また私の旅が始まる。

風になれ 空になれ そして夢になれ
熱き心の獅子になれ
時を追いかけ 大地を蹴って
愛をすべての 力にかえて…

すーさん

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