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「間違う」という字の面白さ


マチガウという字は間(ま)が違う、と書く。
「間」という文字そのものが多様な意味を持っていて面白いけど、人やもの、建物、その他全ての影響し合うもの同士の関連性によって生まれた空間を「間」と呼ぶのだと思う

これをデザインに当てはめて考えてみると、物凄くしっくり当てはまる気がして面白かった。

何かがうまくいっていないデザインは「間が違う」

つまり影響しあっているもの同士の関連性がうまくいっていない。

コンセプトと実際のかたちであったり、ユーザーと機能であったり、
何か二つ以上の事物の関連性がうまくいっていないとき、デザインにおける間違いは発生する。

ならばどうすれば間違いは発生しないのか。
多分簡単な話で、常に全体とそのとき追っている細部との関連性を頭に留めておくことではないか
その関連性が先ほど書いた「間」にあたるのではないかと思う。

ずっと全体を俯瞰してプロジェクトを進めることはできない。
拡大してピンポイントで考えなくてはいけないことは往々にしてある
そのときに良くありがちなのは、拡大したままスクロールして隣のエリアに移動してしまうことだ。

本当に良くしがちなのだが、これが良くない。

細部を考えたあとに全体との関連性、つまり「間」を考えるステップを経ずにそのまま他の細部に移動すると、間違いは発生する。

実際のデザインのあり方は平面ではなく立体的だから。
細部を変更すれば、そのデザインの全体も必ず変化する。
常に「間」を確認して、全体や細部をいったりきたりして取り組む

この作業がデザインのプロセスには必ず必要になる。

3年程デザインを勉強してきた。
はじめの頃はプロセスのノウハウも全くないものだから、全体から細部、細部から常に全体に戻って確認しないと進めなかった。
それが結果として常に「間」を捉えることに繋がっていたのだと思う

最近は素早く、割と正確に全体像や「間」が捉えられるようになっていたと感じていた。

しかし実態は寧ろ、不必要な慣れが発生して、何となく掴めている気になっていただけだった。
若しくは、最初に設定した全体像のイメージが以前よりクリアになり、毎度のように細部と全体の往復運動をする必要が無いように感じていたのかもしれない


しかし、デザインをする上で「間」を常に捉え続けていく能力は決して欠かすことができない
肝に銘じて今後はデザインに取り組んでいこう

なんてことを、「間違う」という字を見ていて気づかされた。

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