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暖、ノートパソコン

寒い。掃除機をかけてから部屋を換気するために窓をあけたからだ。閉めることにする。

部屋が暗い。理由は、夜になったからでもあるし、昨日の深夜から明かりの光量を絞ったままだからでもある。

居心地がよい明るさではない。どちらかというと、気が滅入りそうである。

真正面を向いてタイピングしているから、部屋がよく見える。

下をむいて絵を描いているときと、タイピングをしているときに見える景色がここまで違うとは、今まで知らなかった。

文章を書く作業は、うちへうちへと自分の体験を振り返り、掘り下げる作業である。明るいところで行った方が、気が滅入らずよい。

自分と向き合う踏ん切りがつかない。ずっと導入のような文章を書いて、そわそわとしている。

中身までたどり着けない。そういう日もある。出力には運が絡む。

この部屋でいま、一番温かいのはノートパソコンである。

目の前の板で暖をとる。暖房のリモコンを手に取ることができるのは、いつになるのだろうか。







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